作り事(読み)ツクリゴト

デジタル大辞泉 「作り事」の意味・読み・例文・類語

つくり‐ごと【作り事】

実際にない出来事をあるかのように作り出した事柄。こしらえごと。「この手記大部分作り事だ」
人工を加えて作ったもの。
「この岩根の松も、こまかに見れば、えならぬ―どもなりけり」〈・少女〉
[類語]架空想像推測臆測おくそく仮想想見空想夢想幻想連想妄想幻覚こしらえ事空事絵空事でっちあげイマジネーションファンタジーイリュージョン虚構フィクション創作小説物語はなし叙事ストーリーお話作り話説話小説口碑こうひ伝え話昔話民話伝説言い伝え

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精選版 日本国語大辞典 「作り事」の意味・読み・例文・類語

つくり‐ごと【作事・作言】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「つくりこと」とも )
  2. ( 作事 ) つくったもの。製作したもの。人工を加えてつくったもの。
    1. [初出の実例]「此の御箱のふたに、苔敷き、巖(いはほ)などの心ばへして〈略〉この岩根の松も、こまかに見れば、えならぬつくりごとどもなりけり」(出典源氏物語(1001‐14頃)乙女)
  3. ないことをあるようにつくりたてること。また、そのことばや事柄。こしらえごと。そらごと。いつわり。うそ
    1. [初出の実例]「これは夜ふくるまで来ねば、家刀自(とうじ)のつくり事したなむめり」(出典:大和物語(947‐957頃)御巫本附載)

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