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核融合科学研究所 かくゆうごうかがくけんきゅうじょ

百科事典マイペディアの解説

核融合科学研究所【かくゆうごうかがくけんきゅうじょ】

大学共同利用機関法人自然科学研究機構に所属する五つある研究機関の一つ。重水素を燃料として活用してエネルギーを取り出す核融合発電の実現に向けた基礎研究を担っている。
→関連項目総合研究大学院大学

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

核融合科学研究所

核融合による発電の実現を目指し、研究に取り組む国内の拠点施設の一つ。「ヘリオトロン」と呼ばれる日本独自の核融合方式に基づき、1997年に完成した大型ヘリカル装置を使った高温プラズマ実験の研究プロジェクトを進めている。2004年に大学共同利用機関として、自然科学研究機構の一研究所に再編された。03年1月にも大型ヘリカル実験棟内で高周波発振器の一部が焼ける火事があった。

(2015-08-05 朝日新聞 朝刊 1社会)

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デジタル大辞泉の解説

かくゆうごうかがく‐けんきゅうじょ〔カクユウガフクワガクケンキウジヨ〕【核融合科学研究所】

核融合科学に関する総合研究を行う大学共同利用機関核融合エネルギーの実現を目指して理学・工学にまたがる幅広い学術研究を推進する。自然科学研究機構に所属。平成元年(1989)設立。岐阜県土岐市に所在。NIFS(ニフス)(National Institute for Fusion Science)。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

核融合科学研究所
かくゆうごうかがくけんきゅうじょ

国立大学法人法に基づいて設置された、大学共同利用機関法人自然科学研究機構傘下の国立の研究所。英語名はNational Institute for Fusion Science、略称はNIFS(ニフス)
 原子核と原子核が融合すると巨大なエネルギーを発生する。この原理を利用すれば、安全でしかも環境にも優しい次世代のエネルギーを確保することができる。この核融合の基礎的な研究に取り組むべきとして、日本学術会議が1980年(昭和55)に建議し、審議と策定案を経て1989年(平成1)5月に核融合科学研究所が名古屋市に設立された。
 原子が電子とイオンに電離した状態をプラズマとよび、核融合炉の実現のためには1億度以上の超高温のプラズマ反応がおこるまで閉じ込めておかなければならない。このように超高温・高密度の核融合プラズマとその制御は、物理学、電気工学、超伝導工学、材料工学、情報工学など、理論と実験にまたがる幅広い研究が必要であり、各分野の先端研究者が取り組んでいる。
 研究推進のため、日本独自のアイデアに基づくヘリオトロン磁場を用いた世界最大の超伝導プラズマ閉じ込め実験装置「大型ヘリカル装置」(LHD:Large Helical Device)が、1997年に岐阜県土岐(とき)市に完成し、広範な理論・シミュレーション研究、さらに核融合発電炉を建設するための核融合工学研究を進めている。同1997年に、研究所所在地も土岐市に移転された。
 核融合炉の燃料となる重水素(ジュウテリウム)や三重水素(トリチウム)は、海水や地上にほぼ無尽蔵にあるとされている。また、核融合炉の炉心は超高温だが核分裂反応のように暴走の危険はなく、核分裂反応で生成されるような放射性物質が蓄積することもない。石油や石炭のような化石燃料で問題になっている二酸化炭素を発生しないので、地球の温度を上昇させる温室効果も抑制できるなど多くの長所が指摘されており、研究の推進が期待されているが、実現には少なくとも30年の歳月が必要とされている。[馬場錬成]

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