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棠陰比事 とういんひじ Tang-yin bi-shi

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

棠陰比事
とういんひじ
Tang-yin bi-shi

中国の裁判記録集。宋の桂万栄の著。1巻。開禧3 (1207) 年成立。古今の名裁判 144件の判例を,暗唱しやすいように4字の韻語に書いて収録する。日本にも伝えられ,井原西鶴の『本朝桜陰比事』 (1689) や大岡政談などに影響を与えた。

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デジタル大辞泉の解説

とういんひじ〔タウインヒジ〕【棠陰比事】

中国の裁判物語集。南宋の桂万栄撰。5巻。古今の優れた犯罪捜査・判例など144を集めたもの。日本でも江戸時代に「棠陰比事物語」として翻訳され、西鶴の「本朝桜陰比事」など多くの翻案物が作られた。

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百科事典マイペディアの解説

棠陰比事【とういんひじ】

仮名草子。作者不詳。寛永年刊(1624年―1644年)に刊行された,中国の《棠陰比事》の翻訳。144話すべて,殺人,盗賊,詐欺などの事件を扱った推理・裁判物。のちの《本朝桜陰比事》(西鶴),《大岡政談》などに影響を与えた。

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世界大百科事典 第2版の解説

とういんひじ【棠陰比事 Táng yīn bǐ shì】

中国,南宋(1127‐1279)の桂万栄(けいばんえい)が著した裁判実例集。古今の名裁判官による144の判例から成る。のち明代に呉訥(ごとつ)による加除が行われ,その後はこの再編本の方が流行した。元来は実際の裁判の参考のための書であるが,中には探偵小説のような話もあり,後世ではむしろその方面の興味から読まれることが多かった。【村松 暎】 日本では江戸初期に訳された。同じ題名で,寛永年間(1624‐44)に5巻本で刊行,最初の裁判小説として好評を博し,多大の影響を与えた。

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大辞林 第三版の解説

とういんひじ【棠陰比事】

中国の裁判実例集。南宋の桂万栄撰。古今の裁判例一四四条から成る。日本でも近世初期「棠陰比事物語」として翻訳され、西鶴の「本朝桜陰比事」をはじめ多くの翻案物が編まれた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

棠陰比事
とういんひじ

中国、宋(そう)代の裁判物語。桂万栄(けいばんえい)が先行する和凝(かぎょう)・和(かもう)父子の『疑獄集』をもとに、鄭克(ていこく)の『折獄亀鑑(せつごくきかん)』を交え、古今の優れた犯罪捜査、判決の事例を集め、刑獄をつかさどる者の参考にしようとしたもの。類似する事件を並べて一対とし(比事)、『蒙求(もうぎゅう)』に倣って四字の韻語をもって題とした。全144条。棠陰とは、周の召伯(しょうはく)が南国に巡行し、甘棠(かんとう)の木陰で臨時に裁判を執り行ったことにちなむ命名である。1211年の刊行。明(みん)代に入ってはもっぱら呉訥(ごとつ)による刪節(さんせつ)本が行われたが、日本には朝鮮版によって桂氏の原著がもたらされ、江戸初期、林羅山(はやしらざん)が訓点を施した和刻本や『棠陰比事物語』といった翻訳を通し、江戸裁判物に大きな影響を与えた。京都所司代の板倉勝重(いたくらかつしげ)・重宗(しげむね)父子による裁判の形式をとる『板倉政要』、これを襲った井原西鶴(さいかく)の『本朝桜陰比事』、さらには『本朝藤陰比事』、曲亭馬琴(ばきん)の『青砥藤綱模稜案(あおとふじつなもりょうあん)』、『大岡政談』などがその代表的なものとしてあげられる。[大塚秀高]
『駒田信二訳『棠陰比事』(『中国古典文学大系39』所収・1969・平凡社)』

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世界大百科事典内の棠陰比事の言及

【本朝桜陰比事】より

…また,2人の裁判話として世に伝えられているものを含む。宋の桂万栄著《棠陰(とういん)比事》を模した書名で,同書や,板倉父子の裁判例を載せた《板倉政要》を素材に用いている。【宗政 五十緒】。…

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