機械的(読み)キカイテキ

デジタル大辞泉 「機械的」の意味・読み・例文・類語

きかい‐てき【機械的】

[形動]
機械を使って仕事をするさま。
機械に関する方面。「採掘作業に機械的なレベルの問題が生じる」
機械が動くように、意思をもたずに決まった動作を行うさま。「機械的ページをめくる」
個々状況を考慮せず、一律に物事を処理するさま。「機械的なグループ分け」
力学的な性質をもつさま。
[類語]規則的型通り杓子定規規則正しい決まり切る判で押したよう堅苦しい窮屈気詰まり官僚的形式的儀礼的事務的・形だけ・通り一遍紋切り型高圧的威圧的強圧的権威主義先例主義

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「機械的」の意味・読み・例文・類語

きかい‐てき【機械的・器械的】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙
  2. 機械を活用して仕事をすること。「農作業を機械的に行なう」
  3. 機械に関するさま。機械の方面のさま。
    1. [初出の実例]「先天的に機械的の頭を有(も)った彼は」(出典:浅黄服の男(1912)〈吉田絃二郎〉上)
  4. ( 比喩的に ) 機械のようであるさま。
    1. (イ) 自分の意志ではなく、他の意志に従ってでもするように、行動するさま。個々の対象に応じた処置をせず、一律に処理するさま。また、機械のように単調な動きをくりかえすさまにいう。
      1. [初出の実例]「ただ所動的、器械的の人物になりて、自ら悟らざりしが」(出典:舞姫(1890)〈森鴎外〉)
      2. 「葉子は機械的に貞世に引っ張られて階子段を昇って行った」(出典:或る女(1919)〈有島武郎〉前)
    2. (ロ) 整ってはいるが人間的温かみのないさま。
      1. [初出の実例]「其組織全く器械的にして其精神に至っては未だ大に及ばざる所ある様に覚ゆ」(出典:郵便報知新聞‐明治一七年(1884)一月四日)

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