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歌舞伎草子 かぶきぞうし

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

歌舞伎草子
かぶきぞうし

初期歌舞伎の舞台面を描いた絵と歌詞を中心とする御伽草子風の読み物の総称阿国歌舞伎女歌舞伎の2種に大別され,『歌舞伎草子』『かぶきのさうし』『歌舞伎草紙絵巻』などがある。

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デジタル大辞泉の解説

かぶき‐ぞうし〔‐ザウシ〕【歌舞伎草子】

初期歌舞伎、特に女歌舞伎のようすや、歌舞伎踊りの歌謡などを記した草子。室町末期から江戸初期にかけての成立と考えられ、4種が現存。

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世界大百科事典 第2版の解説

かぶきぞうし【歌舞伎草子】

〈歌舞伎草紙〉とも表記される。初期のお国歌舞伎女歌舞伎を題材にし,絵と詞書(ことばがき)とで構成した肉筆彩色の草子・絵巻の総称。江戸時代初頭に製作されたものであるが,明確な年代や筆者は不明。当時の芸能の実態,劇場の構造,観客の風俗などを写生的に描いてあるので,〈お国歌舞伎図屛風〉〈洛中洛外図屛風〉などとともに貴重な資料である。これに,2系統がある。(1)お国歌舞伎で行われていた念仏踊や茶屋あそびの踊りを素材とし,これに出雲のお国・名古屋山三のはなやかな伝説を加味して,一種の絵物語に仕立てたもの。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

歌舞伎草子
かぶきぞうし

「歌舞伎草紙」とも書かれる。初期の阿国(おくに)歌舞伎や女歌舞伎を題材として、彩色の絵と詞書(ことばがき)とで構成されている肉筆の草子類の総称。いずれも江戸初期の作と思われるが、正確な年代や筆者は不明である。絵は町絵師によって描かれたと思われる。初期歌舞伎の劇場や舞台の実態、観客の風俗などを知るために貴重な資料。2系統の作が現存する。
(1)阿国歌舞伎の舞台で演じられていた芸能を素材に、出雲(いずも)の阿国と名古屋山三(なごやさんざ)との関係を加えて一種の絵物語に仕立てたもの。阿国が念仏踊を踊っているところへ、名古屋山三の亡霊が訪ねてきて、ありし昔を懐かしんでともに歌舞伎踊を踊るという筋。京大本『国女歌舞伎絵詞』、松竹大谷図書館本『かふきのさうし』、大和(やまと)文華館本『阿国歌舞伎草紙断簡』はこの系統の作。
(2)文芸的虚構を加えず、女歌舞伎踊の舞台面に、踊りの詞章を記したもの。徳川黎明会(れいめいかい)蔵の通称『采女(うねめ)歌舞伎草紙絵巻』がこれである。[服部幸雄]

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