水酸化マグネシウム(読み)すいさんかまぐねしうむでーたのーと

日本大百科全書(ニッポニカ) 「水酸化マグネシウム」の意味・わかりやすい解説

水酸化マグネシウム(データノート)
すいさんかまぐねしうむでーたのーと

水酸化マグネシウム
Mg(OH)2
式量58.3
融点
沸点
比重2.4
結晶系六方
屈折率(n) 1.5617
溶解度9mg/100g(水18℃)

水酸化マグネシウム
すいさんかまぐねしうむ
magnesium hydroxide

マグネシウムの水酸化物。天然ブルース石として産出する。マグネシウム塩水溶液(工業的には海水なども用いられる)にアルカリを加えることによって製造される。100℃まで加熱しても分解しないが、それ以上の温度では酸化マグネシウムと水とに分解する。水にはほとんど溶けないが、アンモニウム塩や酸を含む水溶液には溶け、弱いアルカリ性を示す。金属マグネシウムの原料、重油ボイラー腐食防止剤、亜硫酸ガス公害防止剤などのほか下剤制酸剤などとしての用途がある。

[鳥居泰男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「水酸化マグネシウム」の意味・わかりやすい解説

水酸化マグネシウム
すいさんかマグネシウム
magnesium hydroxide

化学式 Mg(OH)2 。天然にはブルーサイトとして蛇紋岩などの中に産する。マグネシウム塩水溶液に水酸化ナトリウムを加えると無色コロイド状沈殿として得られる。水に不溶,酸に可溶。水の存在で空気中から一酸化炭素を吸収する。制酸剤として医用に供される。

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