コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

沢田東江 さわだ とうこう

美術人名辞典の解説

沢田東江

江戸中期の書画家。江戸生。は景瑞、号は東郊、のち名を、字を文龍・東江と改める。高頤斎に師事する。寛政8年(1796)歿、65才。

出典 (株)思文閣美術人名辞典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

沢田東江 さわだ-とうこう

1732-1796 江戸時代中期-後期の書家。
享保(きょうほう)17年生まれ。林鳳谷(はやし-ほうこく)に儒学を,高頤斎(こう-いさい)に書をまなぶ。のち王羲之(おう-ぎし)らの書法を研究し,東江流をひらく。篆刻(てんこく)もよくした。寛政8年6月15日死去。65歳。江戸出身。名は鱗。字(あざな)は文竜。通称は文治郎。別号に来禽堂(らいきんどう)など。著作に「書学筌(しょがくせん)」「書則」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

朝日日本歴史人物事典の解説

沢田東江

没年:寛政8.6.15(1796.7.19)
生年享保17(1732)
江戸中期の書家。名は麟,字は景瑞,号は東郊。のち名を鱗,字を文竜,号を東江と改めた。また別号も多い。高頤斎門で学んだのち,魏晋の書を規範とすべきことを提唱し,自らもまた温雅な書風を確立した。著述も『書話』『書述』『書則』『法帖考』『金石考』など多く,後学に大きな業績を残した。

(永由徳夫)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

世界大百科事典 第2版の解説

さわだとうこう【沢田東江】

1732‐96(享保17‐寛政8)
江戸中期の書家,洒落本作者。江戸の人。出自については不詳。多田源氏の流れをくむ浪人であったと推測される。初め平林氏。名は鱗,字は景瑞,号は東郊。山県大弐明和事件に連座してのち,字を文竜,号を東江にかえる。林家に入門して折衷学の先駆となり,また高頤斎(こういさい)に師事して書家として名をはせ,やがて古法書学を主張して東江流を開く。一方戯作にも遊び,談義本《迷所邪正(めいしよやす)案内》(1756),洒落本《異素六帖》(1757),《古今吉原大全》(1768)等を残し,これらは後の江戸洒落本の基礎をつくることとなった。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

沢田東江
さわだとうこう

[生]享保17(1732).江戸
[没]寛政8(1796).6.15. 江戸
江戸時代中期の書家。名は鱗,字は文龍,号は東江。江戸の商人だったが林鳳岡 (ほうこう) の門に入って朱子学を修め,書を高頤斎 (こういさい) に学んだ。当時流行の唐様を習ったが,のち魏,晋の高古の風を慕い,東晋の書聖王羲之王献之に潜心して一家をなした。著書に『書述』『書話』『書則』などがある。詩にもすぐれ『来禽堂詩草』がある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

沢田東江
さわだとうこう
(1732―1796)

江戸中期の唐様(からよう)の書家。江戸の人で、姓は源、氏は沢田、名を鱗(ならぶ)、字(あざな)を文龍(ぶんりゅう)、通称を文治郎といい、東江はその号。別号に来禽堂(らいきんどう)、青蘿館(せいらかん)、玉島山人がある。初め林鳳谷(はやしほうこく)門下で朱子学を学び、書は高天(こうてんい)の弟高頤斎(こういさい)に学んだ。当時、明(みん)の文徴明(ぶんちょうめい)を規範とした北島雪山(せつざん)、細井広沢(こうたく)らの唐様が風靡(ふうび)し、東江もその流風に従ったが、中年以後は漢魏晋唐(かんぎしんとう)の書への復帰を唱え、当時の唐様に新生面を開いた。とくに王羲之(おうぎし)の書法に基づくその書は、東江流とよばれて広まり、また篆刻(てんこく)も巧みであった。『書述』『書話』『書則』『書学筌(しょがくせん)』など書道に関する著書も多く、門下の橋本圭橘(けいきつ)が編んだ『東江先生書話』の付録には、東江の古典復帰の主張がよく示されている。[久保木彰一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内の沢田東江の言及

【異素六帖】より

…2冊。中氏嬉斎(なかうじきさい)(沢田東江(とうこう))作。1757年(宝暦7)江戸で刊行。…

※「沢田東江」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

沢田東江の関連キーワード仙石九畹中山高陽柴田汶嶺沢田東洋鶴岡蘆水菅谷帰雲石川雅望豊島豊洲織部鳧山鈴木牧之渡辺東河沢田東里蒔田暢斎村田了阿林鳳岡朱子学韓天寿没年

今日のキーワード

偽計業務妨害罪

虚偽の風説を流布し,または偽計を用いて人の業務を妨害する罪 (刑法 233) 。流布とは,犯人自身が公然と文書,口頭で伝達するほか,口伝えに噂として流す行為も含む。偽計とは人を欺罔,誘惑し,あるいは人...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android