消費者金融(読み)しょうひしゃきんゆう(英語表記)consumer credit

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

消費者金融
しょうひしゃきんゆう
consumer credit

消費者が消費目的のために財貨サービスの購入あるいは金銭貸借を行なう際に,その支払いや返済を一定期間猶予するもので,一般には金銭を直接貸し付けることを指す。銀行などの金融機関のほか,クレジット会社,信販会社貸金業者などが主な与信者となる。返済方式には割賦方式と非割賦方式があるが,割賦方式のものを消費者ローンといい,金融機関,貸金業者,信販会社などが行なっている。非割賦方式としては,民間金融機関の預金担保貸付け,銀行系カード会社のキャッシングサービスなどがある。

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知恵蔵の解説

消費者金融

無担保・無保証人、借り手の信用のみで消費者に金銭を貸す貸金業。消費者信用とも称され、サラ金団地金融と呼ばれていたこともある。認可総理大臣都道府県知事専業のほか、クレジットカード系、IT系、外資系、銀行系などがある。一般に金利はグレーゾーン金利で貸し出されていたが、2006年1月の最高裁判決で、この例外的な高金利が実質的に否定された。

(篠崎悦子 ホームエコノミスト / 2007年)

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デジタル大辞泉の解説

しょうひしゃ‐きんゆう〔セウヒシヤ‐〕【消費者金融】

消費者の信用(返済能力・返済意思・担保などがあること)に基づいて、個人に対して金銭を貸し付けること。消費者信用の一つ。ローン。消費者ローン。→販売信用事業者金融
1を業として行う貸金業者。貸金業法に基づいて財務局・都道府県への登録が必要。→闇金融

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百科事典マイペディアの解説

消費者金融【しょうひしゃきんゆう】

担保をとらないで,消費者の対人信用に基づいて消費者に貸付けを行う金融。消費者に対する直接金融(サラリーマン金融)のほかに,メーカーの割賦販売,月賦小売店,信用販売(債権買取業務が中心),クレジット・カードなどが含まれる。その便利さゆえ幅広く普及しているが,一方で借りすぎて自己破産に至る人が続出,何らかの規制が求められている。消費者金融における金利の上限は,貸金業規制法によってサラリーマン金融などを規制しているが,業種によって異なる法律で規定されているためばらつきがある。2006年12月には,いわゆるグレーゾーン金利の撤廃に向け,貸金業規制法が改正された。2007年以降,各消費者金融は上限金利を引き下げ,融資審査を厳しくしている。
→関連項目アコム[株]クレジット耐久消費財

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世界大百科事典 第2版の解説

しょうひしゃきんゆう【消費者金融 consumer finance】

消費者(家計部門)に対し,主として自動車,電化製品,ピアノ,家具などの耐久消費財や旅行,教育などのサービスの購入のために資金が融通されること。日本では金融機関の家計部門に対する住宅金融を加えて消費者金融と呼ぶことがある。企業の生産活動に必要な資金を融通する企業金融と対比される。消費者金融は,消費者の家計においてその所得だけでは必要な消費を満たすことができない場合に必要となる。企業金融の場合とちがって利潤を得るための資本として利用されるのではなく,消費財やサービスの購入にあてられるため,元金利子は消費者の将来の所得から支払われる。

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大辞林 第三版の解説

しょうひしゃきんゆう【消費者金融】

銀行やノンバンクなど貸金業者が個人を対象に行う融資。無担保・小口融資を特徴とし、金利は高い設定の場合が多い。広義には、クレジット-カードなどによるキャッシングや割賦販売についてもいう。消費者ローン。 → サラリーマン金融

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

消費者金融
しょうひしゃきんゆう
consumer credit

消費者向けの信用供与は消費者信用とよばれるが、そのうち、小額、無担保の短期の金銭融資業務を消費者金融という。消費者金融以外の消費者信用は、商品・サービスの購入資金貸付であり、販売信用とよばれる。2006年(平成18)の消費者信用供与額は約76兆円、販売信用が約45兆円であり、消費者金融は約31兆円であり、そのうち消費者金融専門会社による供与額は約9兆円となっている。
 消費者金融を業として行う者、すなわち貸金業者は、「貸金業法」(旧、貸金業規制法を2006年に改正)にしたがって登録が必要で、登録せずに不正に高金利で貸金業を営む場合は「闇(やみ)金融」とよばれる。消費者金融は1990年代に、自動契約機の普及やテレビ広告の解禁もあり、その利便性とともに社会的認知度も高まり、発展してきた。最近では、その高収益性をねらって、銀行など他の民間金融機関の参入が目だち、消費者金融専門業者との業務提携や、子会社の共同設立、さらには資本提携や銀行による吸収統合なども行われている。
 消費者金融は、従来から高金利、過剰融資および過酷な取立てなどしばしば社会問題化し、返済のために借入れを重ねて債務過多に陥る多重債務者の救済と消費者金融業界の健全な発展を実現するために、2006年12月に、改正貸金業法が成立、公布された。改正法では、「出資法」の上限金利と「利息制限法」の上限金利の間の貸出金利(グレーゾーン金利)が廃止され、「利息制限法」の上限金利である20%に統一される予定である。また、原則として融資総額が利用者の年収の3分の1を超えてはならないという数量規制も導入された。さらに貸金業者の財産的基礎要件などの資格要件も強化された。最近では、こうした規制強化を受けて、中小規模の登録貸金融業者数の減少や、大手消費者金融会社と銀行グループとの業務・資本提携など、業界再編が生じている。[晝間文彦]
『矢島保男著『消費者金融』(1978・日本経済評論社) ▽上田昭三著『個人ローンの実態と展望』(1981・東洋経済新報社) ▽阿達哲雄著『ノンバンク』(1997・東洋経済新報社) ▽伊東眞一著『消費者金融システム論』(2000・晃洋書房) ▽日本消費者金融協会編・刊『消費者金融素朴な質問77』(2000) ▽堂下浩著『消費者金融市場の研究――競争市場下での参入と撤退に関する考察』(2005・文眞堂) ▽伊東眞一編著『消費者金融の新展開――消費者金融市場のあるべき姿』(2007・晃洋書房)』

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