日本大百科全書(ニッポニカ) 「湯来」の意味・わかりやすい解説
湯来
ゆき
広島県西部、佐伯郡(さえきぐん)にあった旧町名(湯来町(ちょう))。現在は広島市の一地区。旧湯来町は1956年(昭和31)上水内(かみみのち)、水内、砂谷(さごたに)の3村が合併して成立。湯来の名は湯来温泉にちなむ。2005年(平成17)広島市佐伯(さえき)区に編入。国道433号、488号が通じる。旧町域は中国山地の一部で、山林が多く、林業が盛んである。ほかに米作、コンニャク・野菜栽培などがあり、砂谷では酪農も行われている。水内神楽(かぐら)は県指定無形文化財。湯来温泉のほか湯の山温泉がある。石ヶ谷峡は、水内川の支流にある峡谷で、県の名勝と自然環境保全地域になっている。
[北川建次]
『『湯来町誌』全4巻(1986~1997・湯来町)』