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湯起請 ゆぎしょう

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

湯起請
ゆぎしょう

中世に行われた盟神探湯 (くがたち,くかたち) 同様の神判法。室町時代になると訴訟上の立証方法として認められた。原告,被告に起請文を書かせたうえで,熱湯中の石を取らせ,3日または7日の間神社などにこもらせ,やけどの有無で正否を決した。

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デジタル大辞泉の解説

ゆ‐ぎしょう〔‐ギシヤウ〕【湯起請】

室町時代、罪の有無をただすために、起請文を書かせたうえで熱湯に手を入れさせて、やけどすれば有罪とするもの。また、その起請文。古代の探湯(くかたち)のなごり。

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百科事典マイペディアの解説

湯起請【ゆぎしょう】

古代に行われた盟神探湯(くかたち)の系譜をひく,中世の神判制の一種。たとえばある事件の被疑者に起請文を書かせ,神前で熱湯中の石を拾わせ,手のただれた場合にその者を犯人と断定するといった方法で,自白を強制するための威嚇手段としての効力もあったといわれる。

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世界大百科事典 第2版の解説

ゆぎしょう【湯起請】

神判の一つ。古代の盟神探湯(くかたち)と同様に,煮えたぎった熱湯の中から小石を拾い出し,その後,手の火傷の状態などで主張の真偽を判定する裁判方法。犯罪の嫌疑をかけられた者や,村落間の境界争いで決着がつかないときに,村落の代表者同士が行う。その方法は,みずからの主張を起請文に書いて誓約し,その後,沸騰した湯の中から小石を拾い出す。拾い出した石はかたわらにしつらえられた棚の上にのせるのを通例としたが,石の取りおとし,棚からの取りおとしなどをしたときは〈失(しつ)あり〉と認定され,主張が偽りであるとされた。

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大辞林 第三版の解説

ゆぎしょう【湯起請】

中世、起請文を書かせたうえ、罪の存否をただすために熱湯に手を入れさせること。古代の探湯くかたちの遺風。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

湯起請
ゆぎしょう

室町時代に行われた神判の一種。上代の盟神探湯(くかたち)が復活したもの。神前で湯を沸騰させた釜(かま)の中に石を置き、訴訟の当事者または被疑者をしてこれを探り取り出させる(探湯)。探湯の翌々日に手が損傷しているか否かを役人が検知し、手のただれた者の主張を偽りと神が証言したとみなし、民事ならばその者の敗訴とし、刑事ならば被疑者を有罪とする。民事の場合、両当事者の手がただれていれば、論所論物は幕府に没収され、両当事者の手がともにただれていない場合には、論所論物は当事者の間で中分された。[石井良助]

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世界大百科事典内の湯起請の言及

【起請文】より

…中世には,誓約をとりかわす場合,起請文・誓紙が書かれる場合と,ほぼ同じ文言を言葉で述べる誓言が行われる場合とがあり,個人的な誓いから大名どうしの和睦,さらには共同体の掟の決定まで,しばしば誓紙・誓言がとり行われ,さらに,この誓紙・誓言が訴訟の場で用いられることも多かった。参籠起請,落書(らくしよ)起請,湯起請,鉄火起請などがそれで,落書は,犯人不明の犯罪のとき,無記名投票で犯人を探す方法で,湯起請,鉄火起請は熱湯の中の石や焼けた鉄棒を握らせるもので,犯罪や境相論で当事者の主張が相反したときに行われる。いずれも,手続の最初の段階でまず起請文を書かせられ,しかる後に参籠したり,落書をしたり,鉄火をつかむなどのことが行われた。…

【境相論】より

…このように,村落間で境相論の決着をつけるようになると,自力救済的な武力行使と併行して,相論の裁決を神意にゆだねる方式が増加してくる。いわゆる湯起請である。《看聞日記》によると,伏見宮領近江国山前荘と隣荘観音寺との間の山論で,1436年(永享8)3月に湯起請が行われている。…

【神判】より

呪術神託【杉本 良男】
[日本]
 日本においては,先に中田薫が整理した8種のうち,火,神水,沸油,抽籤の4種によく似た方法が古代から近世初頭にかけて行われている。例えば火神判は鉄火(灼熱した鉄棒を握らせる),神水神判は神水起請(しんすいきしよう),沸油神判は盟神探湯(くかたち),湯起請(熱湯の中の石をとらせる)が類似のものであり,また抽籤神判にあたる鬮(くじ)とりもしばしば行われた。日本で行われた神判としては,このほか,参籠起請(2日,3日または7日,14日などあらかじめ決められた日数を社頭に参籠させる),村起請(多数の村人をいっせいに参籠させることか),落書(らくしよ)起請(無記名の落書で犯罪者を投票させる)などをあげることができる。…

【湯立】より

…神前で湯気をたちこめさせることは,巫女などを神がかりの状態にさせ,託宣(たくせん)をうかがうためのものであった。古代の盟神探湯(くかたち)も神意を問うためのものであり,のち,これを湯起請(ゆぎしよう)といった。中世ではこれが見物の対象となっていたことが,《康富記》宝徳3年(1451)9月29日条の粟田口神明の湯立の記事からうかがうことができる。…

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