湿(漢字)

普及版 字通「湿(漢字)」の解説

湿
常用漢字 12画

(旧字)濕
人名用漢字 17画

(異体字)
13画

[字音] シツ・シュウ(シフ)・トウ(タフ)
[字訓] うるおう・しめる

[説文解字]

[字形] 会意
旧字は濕に作り、(けん)+水。は顯(顕)の初文。濕は隰と同声で、声義の関係がある。〔説文〕十一上に水名とするが、また別にの省声の字として(しゆう)をあげ、「幽(いうしふ)なり」と訓する。〔説文〕に水名とする濕は、〔水経注〕や〔漢書、地理志〕に「(たふ)水」とするもので、濕もその声でよむ。のち濕を字の意に用いて、湿潤の意とする。は玉(日の形)に呪飾として両糸を加えた形で、これによって神を招き、その顕(あら)われることをねがう。顯はを拝する形。霊の顕現することをいう。絲(糸)の呪飾のないものが、現の字である。隰は(ふ)、聖梯のある聖所で、神の顕われることをねがう意。その儀礼の場所をいう。水辺のところならば濕という。水辺にもまた聖地があった。のち湿潤の地を濕という。は土に従い、土は(社)の初文。そこに神を招いて祀った。

[訓義]
1. しめる、しめったところ、その水辺の地に神を迎える。聖梯に迎えることを隰という。
2. うるおう、ぬれる。
3. うれえる、気が沈む。
4. ひくい、いやしい、卑下する。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕濕 ウルフ・ホル ウカブ・オソシ 〔字鏡集〕濕 ウカブ・ウルフ・ヲソシ・ホル

[語系]
濕・sjip、隰zipは声近く、同系の語であろう。隰は〔説文〕十四下に「阪下のなり」とするが字義が明らかでない。〔爾雅、釈地〕に「下を隰と曰ふ」とあり、字はによって義をえているものというべく、は神の顕現を待つ玉の呪飾である。ゆえにその聖地を濕・隰という。

[熟語]
湿奥・湿雲湿疫・湿気・湿季・湿邪・湿潤・湿暑湿疹湿翠・湿雪湿沾湿地湿蟄・湿・湿土・湿熱湿痺・湿風
[下接語]
雨湿・汚湿・下湿・乾湿・宿湿・潤湿・暑湿・蒸湿・燥湿多湿・朝湿・低湿・泥湿・霑湿・卑湿

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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