(読み)ジュン

デジタル大辞泉 「潤」の意味・読み・例文・類語

じゅん【潤】[漢字項目]

常用漢字] [音]ジュン(漢) [訓]うるおう うるおす うるむ
うるおう。うるおす。「潤筆湿潤浸潤豊潤
つやをつける。「潤色
もうけ。「利潤
[名のり]うる・うるう・さかえ・ひろ・ひろし・まさる・ます・みつ

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精選版 日本国語大辞典 「潤」の意味・読み・例文・類語

うるおいうるほひ【潤】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「うるおう(潤)」の連用形名詞化 )
  2. 水気を帯びること。しめり。湿気。水分。
    1. [初出の実例]「和を餐め沢(うルホヒ)を飲み、道を味ひ風を欽(つつしめ)ば」(出典:大唐西域記巻十二平安中期点(950頃))
  3. めぐみ。恩沢。恩恵
    1. [初出の実例]「天朝(みかど)鴻沢(みウルヲヒ)遠く弊邑(いやしきさと)に及び」(出典:日本書紀(720)神功皇后五〇年五月(北野本訓))
  4. 金品を得て余裕のできること。ゆたかになること。また、その財力
    1. [初出の実例]「富貴はいきた時のことぞ。死で黄泉にうづまれてはうるをいにならぬぞ」(出典:玉塵抄(1563)一七)
  5. しっとりとした趣。情趣。情味。みずみずしい情感。
    1. [初出の実例]「手を拱きて過こし夢をのみ思ひなやみ、他(ひと)の道行くさまをのみ眺め勝なるときは、おのづと心乾きて楽しき霑ひあることすくなし」(出典:落梅集(1901)〈島崎藤村七曜のすさび)

うるみ【潤】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「うるむ(潤)」の連用形の名詞化 )
  2. 色つやが薄れて濁ること。また、その濁り。
    1. [初出の実例]「田の水もうるみが多くなってねえ」(出典:千曲川のスケッチ(1912)〈島崎藤村〉三)
  3. しめりけを帯びること。また、そのしめりけ。目についていうことが多い。
    1. [初出の実例]「ぢっと湿(ウルミ)のさしくる眼(まなこ)」(出典:五重塔(1891‐92)〈幸田露伴〉一〇)
  4. しっとりした趣。うるおい。
    1. [初出の実例]「窓から潤味(ウルミ)もない明りが射してゐた」(出典:青草(1914)〈近松秋江〉七)
  5. 酒を醸造するとき、炭酸ガスを含んだ泡が透明でなく、くもりのあること。また、清酒の濁ったもの。
  6. うるみしゅ(潤朱)」の略。〔万金産業袋(1732)〕
  7. うるみいろ(潤色)」の略。

うるいうるひ【潤】

  1. 〘 名詞 〙 ( 四段動詞「うるう(潤)」の連用形の名詞化 ) うるおうこと。うるおい。
    1. [初出の実例]「されど春の雨にあひて、やうやうそのうるひにあひぬれば」(出典:法華修法一百座聞書抄(1110)三月一二日)

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普及版 字通 「潤」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 15画

[字音] ジュン
[字訓] うるおう・つや・かざる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は閏(じゅん)。〔説文〕十一上に「水には潤下と曰ふ」と、〔書、洪範〕の文をとる。閏はおそらく壬(じん)声の字で任大・閏余の意をもつ字。水の浸潤の意よりして水に従う。そのさまを潤沢・潤滑・潤余・潤飾という。

[訓義]
1. うるおう、しめる、ぬらす。
2. うるおす、めぐむ。
3. つや、つややか、かざる、おだやか。
4. ます、ふやす、あまる。

[古辞書の訓]
名義抄〕潤 ウルフ・ハル 〔立〕潤 アマル・カザル・スズシ・ウルフ・ニホフ・モタス

[語系]
潤・閏njiunは同声。壬・任・妊njimと声近く、みな壬大・肥潤の意がある。潤沢のものを潤という。

[熟語]
潤雨・潤益・潤屋・潤下・潤改・潤格・潤・潤滑・潤鶏・潤涸・潤毫・潤済・潤滋・潤辞・潤膩・潤湿潤朱・潤色・潤飾・潤浸・潤草・潤沢・潤緻・潤霑・潤得・潤黷・潤美・潤筆・潤・潤養・潤利・潤麗・潤賂
[下接語]
渥潤・瑩潤・恩潤・温潤・下潤・含潤・玉潤・均潤・光潤・洽潤・膏潤・彩潤・灑潤・滋潤・湿潤・濡潤・秀潤・飾潤・浸潤・譖潤・清潤・蒼潤・燥潤・沢潤・霑潤・徳潤・璧潤・芳潤・豊潤・余潤・利潤・和潤

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

デジタル大辞泉プラス 「潤」の解説

栄屋乳業株式会社・アンデイコが販売する冷菓果汁を使用した氷菓。スティックタイプの白桃味「潤うるおい白桃」、洋梨味「潤うるおい洋梨」、一口サイズのアソートパック「潤うるおいやわら果実」がある。

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