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特異星 とくいせい peculiar star

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

特異星
とくいせい
peculiar star

スペクトル型が,通常の恒星と比較して著しく異なった恒星の総称。その種類は,近接した連星や,ウォルフ=ライエ星のように高温のガスを放出しているもの,炭素星,水素欠乏星,あるいは特殊元素を含むA型特異星と呼ばれるもののように化学的組成が他の星と異なるもの,また,強力な磁場をもつためスペクトルが異常なもの,などがある。

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デジタル大辞泉の解説

とくい‐せい【特異星】

通常の恒星と異なる特殊なスペクトルを示す星の総称。外層大気の化学組成の違いに由来するものと、大気の構造や運動に起因するものなどがある。前者の代表例は化学特異星、後者の代表例はウォルフライエ星が知られる。

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百科事典マイペディアの解説

特異星【とくいせい】

スペクトルに輝線や先鋭な線をもつなど,主系列や巨星列に属する星とはスペクトルや色の性質が異なる星。白色矮星準矮星のように,その原因が突きとめられているものはふつう含めない。

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世界大百科事典 第2版の解説

とくいせい【特異星 peculiar star】

ヘルツシュプルング=ラッセル図で大多数の星は主系列とか巨星列と呼ばれる狭い区域に分布している。これらとスペクトルや色で異なったようすを示す星を特異星と呼ぶ。輝線をもつ星,先鋭な線をもつ星,線の強さの比が正常星と違う星などである。特異星の研究は,ストルーベOtto Struve(1897‐1963)の殻星shell starや連星に関する仕事で盛んになった。次いでA型特異星や金属線星,準矮星(わいせい)などが研究された。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

特異星
とくいせい
peculiar star

通常の星とは著しく異なるスペクトルを示す星の総称。その外層大気の化学元素組成に異常をきたした星と、その大気や内部の構造に異常をきたした星とに大別される。
 A型特異星は前者の代表例で、A型(スペクトル型系列のうち、水素の吸収線がもっとも強くなる型)の標準星のスペクトルの上にMn(マンガン)、Cr(クロム)、Sr(ストロンチウム)や、Eu(ユウロピウム)などの希土類元素の吸収線が重なった星である。この種の星は1万ガウスにも達する強い磁場をもっているため、星の大気中のガスの運動が抑えられ、光をよく吸収する前記の元素が星の内部から外層大気へと光圧で押し上げられるのに対し、光を吸収しない元素は逆に沈んでしまい、大気の化学組成に異常が生じたと考えられている。
 炭素星はM型巨星で、CN(シアン)、C2(炭素分子)、CH(炭化水素)などの分子スペクトルが強く現れている。星の中心部でのヘリウムの熱核反応によってつくられた炭素が星の内部の深い対流によって表面の大気層まで運ばれてしまい、炭素が通常の星に比べて異常に増加したと考えられている。これらの炭素は星の表面から放出され、冷えて固体のダストとなり、星を取り囲んでしまう。そのため、炭素星は強い赤外線を放出すると同時に、宇宙空間での分子の供給源にもなっている。また、際だった特徴あるスペクトルで明るく検出しやすい星のため、わが銀河系の構造を調べるのには欠かせない天体である。
 後者の代表例としては、表面温度が10万Kにも達し、絶対光度がマイナス6.5等級と太陽の数十万倍も明るいウォルフ‐ライエ星があげられる。ウォルフ‐ライエ星にはHe(ヘリウム)、C(炭素)、N(窒素)、O(酸素)などの高い電離状態にあるイオンの輝線が観測される。大気は秒速2000キロメートルにも達する速さで膨張し、星間空間へ多量のガスを放出し続けている。二重星を形成しているものが多いことから、太陽の数十倍の質量をもつ星が巨星に進化したとき、その質量の大半が相手の星によってはぎとられてしまい、星の中心部のヘリウムのコア(核)がむき出しになった状態と考えられている。ウォルフ‐ライエ星は宇宙におけるC、N、OやNe(ネオン)などの元素の形成にきわめて重要な役割を担っている。この種の特異星は太陽の数十万倍の明るさがあり、そのため近年では、マゼラン星雲やアンドロメダ銀河などの銀河系外の銀河でも検出することができるようになっている。[若松謙一]

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