猥褻罪(読み)わいせつざい

百科事典マイペディアの解説

猥褻罪【わいせつざい】

猥褻とは,いたずらに性欲を興奮・刺激させ,正常な性的羞恥(しゅうち)心を害し,善良の性的道義観念に反するものとされ(判例),猥褻罪には3種の態様がある(刑法174条以下)。(1)公然と猥褻の行為をした者は6月以下の懲役または30万円以下の罰金等(公然猥褻罪)。(2)猥褻の文書,図画(とが)その他の物を頒布・販売・公然陳列し,または販売の目的でこれを所持する者は,2年以下の懲役または250万円以下の罰金等(猥褻文書等頒布罪)。映画の映写も陳列に当たるとされる。(3)強制猥褻罪および準強制猥褻罪。
→関連項目親告罪

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大辞林 第三版の解説

わいせつざい【猥褻罪】

刑法に定められている公然猥褻罪・猥褻物頒布罪・強制猥褻罪などの総称。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

猥褻罪
わいせつざい

公然猥褻罪,猥褻文書等頒布罪,強制猥褻罪,強姦罪など (刑法 174~182) を総称して呼ぶこともあるが,狭義には前2者をさす。猥褻とは,いたずらに性欲を興奮または刺激させ,かつ普通の人の正常な性的羞恥心を害し,善良な性的道義観念に反する行為または物の属性をいうとするのが判例である。公然猥褻罪とは公然と猥褻な態度をとることによって成立する罪であり,猥褻文書等頒布罪は,猥褻の文書,図画その他の物を頒布,販売し,公然と陳列することによって成立する。本罪の適用については,学術・芸術作品,特に文芸作品について芸術性との関係をめぐって問題となることが多く,有名な裁判として,1957年判決が出されたチャタレー事件,69年の悪徳の栄え事件,80年の四畳半襖の下張り事件などがある。

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精選版 日本国語大辞典の解説

わいせつ‐ざい【猥褻罪】

〘名〙 公然と猥褻の行為をする罪、猥褻な文書・図画などを頒布販売し、または公然とこれを陳列する罪、販売の目的でこれを所持する罪、強制猥褻罪などの総称。〔新しき用語の泉(1921)〕

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