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獅子窟寺 ししくつじ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

獅子窟寺
ししくつじ

大阪府交野市私市 (きさいち) にある高野山真言宗の寺。元禄5 (1692) 年に記された寺伝によると,最初役小角が薬師浄土を開き,その後聖武天皇勅願によって行基堂宇を建立したとされる。寺名は,咆哮する獅子の口に似た岩窟で開山者らが修行し,空海仏眼仏母の法を修したことに由来するという。鎌倉時代には亀山法皇の尊崇を得,盛時には 12の塔頭を有したが現存するのは1つのみである。元和1 (1615) 年大坂夏の陣に際し全山が焼払われ,寛永年間に再興。平安初期の作である本尊『薬師如来坐像』はヒノキの一木造翻波式衣文のすぐれたもので国宝。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

獅子窟寺
ししくつじ

大阪府交野(かたの)市私市(きさいち)にある高野山(こうやさん)真言宗の寺。普見山(ふけんざん)と号する。本尊の薬師如来坐像(やくしにょらいざぞう)(国宝)はカヤの木の一木造(いちぼくづくり)で、行基(ぎょうき)が3年3か月を費やして刻んだ像(92センチメートル)で、授乳の霊験が著しいと伝えられている。寺伝によれば、聖武(しょうむ)天皇の勅願によって行基が堂塔を建てたという。山上の寺内には獅子吼(ししく)像を思わせる岩窟があり、当山を開いた人たちがこの窟内で修行して以来、獅子窟寺と称するようになった。盛時には塔頭(たっちゅう)が12院あったが、大坂の陣(1614、15)で焼失した。現在は本堂、庫裡(くり)、経蔵(きょうぞう)があり、仁王門と鐘楼堂は基礎のみを残す。[野村全宏]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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