留萌(支庁)(読み)るもい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「留萌(支庁)」の意味・わかりやすい解説

留萌(支庁)
るもい

北海道北西部の日本海沿岸にある町村を所管した北海道庁の出先機関。2010年(平成22)、支庁制度改革によって留萌振興局改称・改組された。旧留萌支庁の所管区域は増毛(ましけ)、小平(おびら)、苫前(とままえ)、羽幌(はぼろ)、遠別(えんべつ)、天塩(てしお)、幌延(ほろのべ)の7町と初山別(しょさんべつ)村で、支庁所在地は留萌市。原則として市域は所管外であるが、留萌市を含む地域を意味する場合もあり、実務上も同市を含めて管内とされることが多かった。

 1897年(明治30)の支庁設置の際は増毛支庁と称したが、1914年(大正3)支庁所在地を増毛から留萌に移して留萌支庁と改称。初め天塩国全域を所轄したが、1899年天塩国上川(かみかわ)郡を、1901年中川郡を上川支庁に移し、1947年(昭和22)市制施行により留萌市を分離、1948年豊富村(とよとみむら)を宗谷支庁(そうやしちょう)に移した。管内は日本海に面し、主要部は天塩山地の西斜面で、北部は天塩平野が広がり、南部は増毛山地の北麓(ほくろく)にあたる。遠別町が水稲の北限地で、北部は酪農地帯、中南部の河川沖積地などに田畑が分布する。森林面積が総面積の約81%、国有林が多い。沿岸はかつてニシン漁で栄え、現在はホタテガイウニなど浅海養殖に力を入れている。

岡本次郎

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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