白山社(読み)はくさんしや

日本歴史地名大系 「白山社」の解説

白山社
はくさんしや

[現在地名]岡崎市板屋町

もと岡崎城内白山郭内にあり、新田につた白山社と称し、岡崎城主の産土神とされた。岡崎十二社の一。祭神白山姫命。永禄九年(一五六六)徳川家康が、厄除開運のため上州新田から勧請と伝える。寛永一〇年(一六三三)の極楽寺書上(岡崎市史)によると、以前この地に古祠があり、のち極楽寺の開山となった慶安周賀の願により、家康が三奉行に命じて勧請したとある。以来極楽寺が別当職を勤めた。慶長一一年(一六〇六)家康岡崎着城の際、城主本多康重をもって白山社領五石が与えられた。


白山社
はくさんしや

[現在地名]師勝町高田寺 屋敷

祭神泉守道者・伊弉冊尊・菊理媛命。旧村社。社伝によれば養老年中(七一七―七二四)鎮座という。高田六郷の総社であった。往古大社で、天正年中(一五七三―九二)までは境内も広く、神領も三町六反歩あったが、江戸後期には六郷総社の名は名目のみとなった(徇行記)。室町末期の舞楽面三面(小飛出・大飛出・尉)を伝えるが、当社で祭礼に使用されたものと思われる現在の本殿は、社伝によると天正一四年の建立といい、寛永一五年(一六三八)・延宝六年(一六七八)・元禄二年(一六八九)に修理の手が加えられているが、中世の様式・手法をよくとどめている。


白山社
はくさんしや

[現在地名]小牧市野口 神尾前

菊理媛命が祭神。旧暦九月一五日を例祭日としてきた。「徇行記」に「野口白山、篠木三十三ケ村ノ氏神ト云」「小口天神在野口村、今称白山祠、本国帳従三位小口天神是也」とあり、「篠岡村誌」には「宝暦年中雷火及明治三十二年の失火により社殿宝物等焼失し社伝明ならず宝物として棟札一枚あり延宝四年丙辰四月十五日と記す」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「白山社」の解説

白山社

長野県飯田市にある神社。「白山神社」とも。祭神は菊理姫命(くくりひめのみこと)、伊弉諾命(いざなぎのみこと)、大己貴命(おおなむちのみこと)。風越山山頂に奥社山麓里宮がある。奥社本殿は室町後期の建立で、国の重要文化財に指定されている。

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