白炭(読み)しろずみ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

白炭
しろずみ

かしなどの堅い木を原料とし,1000℃付近の高化温度で炭化し,窯から取出して急冷消火してつくる木炭消し粉などにより消火するためが表面につき,白っぽくなることから,白炭と呼ばれる。硬炭,俗に堅炭または「石がま炭」ともいい,黒炭に比べて火持ちがよい。家庭用燃料,木炭ガス発生炉用,二硫化炭素製造用に使われる。近年は研究により炭の遠赤外線の多量発生が知られ,調理用 (業務用) の最適燃料としてみられている。かつては和歌山,宮崎,鹿児島,兵庫,秋田などが主産地であった。炭素 94~96%,水分7~10%その他で,硬度は約 13,真比重は白炭平均で 1.662で,和歌山の備長炭が最も硬質良好である。

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デジタル大辞泉の解説

しら‐ずみ【白炭】

しろずみ」に同じ。

しろ‐ずみ【白炭】

表面が白く灰をかぶっている良質の木炭。火もちがよい。カシクリなどの原材を高熱で焼き、外に出して消し粉をかけて製する。かたずみ。しらずみ。 冬》黒炭
石灰胡粉(ごふん)で白く塗った、茶の湯用の枝炭(えだずみ)

はく‐たん【白炭】

表面が灰白色を帯びた堅い木炭。石がまの中で高温度で焼いたもの。しろずみ。

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百科事典マイペディアの解説

白炭【しろずみ】

木炭の一種。カシ,ナラ等の硬質木材が原料。石窯内で低温で炭化した後1000℃内外の高温で焼き,赤熱状態のまま取り出して砂,灰,炭粉等をかぶせて消火・冷却してつくる。表面が灰化しているため白色を呈し,炭質は緻密(ちみつ)で堅く,たたくと金属音を発する。火つきは悪いが,火もちはよい。ウバメガシを焼いた備長(びんちょう)炭が最良。→黒炭(くろずみ)
→関連項目木炭

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大辞林 第三版の解説

しらずみ【白炭】

しろずみ(白炭)」に同じ。

しろずみ【白炭】

カシ・ナラ・クリなどを石窯いしがまで高温で焼いたあと、窯の外で土・灰などをかぶせて火を消した木炭。表面に灰がつき白い。質が密で堅く火持ちがよい。かたずみ。しらずみ。 ⇔ 黒炭
茶の湯で用いる炭。枝炭を胡粉ごふん・石灰などで白く化粧したもの。

はくたん【白炭】

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

白炭
しろずみ
hard charcoal

白灰色をした木炭の一種。黒炭の対応語で堅炭(かたずみ)ともいう。カシ、ナラなどの炭材を石窯(いしがま)で低温で炭化し、最終段階で窯の中へ大量の空気を送り込んで樹皮や生成した炭の一部を燃焼させ高温に保つ。ついで、土、灰などに埋め冷却消火して得られる。炭素含有率90~95%、灰分約2%。堅く緻密(ちみつ)で揮発分が少なく、また火付きが悪く火力も弱いが、非常に火もちがよい。通風のよいこんろを用いると、強い火力が得られる。炭材としてウバメガシを原料とする備長炭(びんちょうたん)はとくに有名である。黒炭(くろずみ)が着火した部分から燃えていくのに対して、備長炭では炭全体が赤くなって燃えるので熱線(赤外線)の放射が顕著である。[真田雄三]

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精選版 日本国語大辞典の解説

しら‐ずみ【白炭】

〘名〙 =しろずみ(白炭)俳諧・俳諧新式(1698)〕

しろ‐ずみ【白炭】

〘名〙
① 木炭の一種。カシ、ナラ、クリなどの炭材を、石窯(いしがま)で最初は低温、後に高温で熱した後、窯の外に出して消粉といわれる土、炭粉をまぜた物をかぶせて消火したもの。表面に灰が付き灰白色を呈する。緻密で火持ちがよい。かたずみ。《季・冬》
※宗五大草紙(1528)殿中さまざまの事「御すみは白すみとて河内国横山と云所にやくすみにて候」
② 茶道で用いる枝炭の一つ。白色で良質の①に模し、胡粉などで白く着色したもの。
※紹鴎茶湯百首「崩たる白炭有ば捨置てまたよのすみをおく物ぞかし」

はく‐たん【白炭】

〘名〙
① 木炭の一種。石竈(いしがま)の中で徐々に高温度にして焼いた炭で、表面が白色で硬く、火持がよい。しろずみ。
※俳諧・犬子集(1633)一七「白き物こそ黒くなりけれ はくたんにたばこのしるやまじるらん〈貞徳〉」
② 茶の湯などで用いる炭。石灰で白く染めたもの。しろずみ。
③ 石炭と水力が発電の二大エネルギー源であったころ、石炭に対して水力を呼んだもの。また、蒸気機関に対して電気のことを呼んだ。〔近代語新辞典(1923)〕

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世界大百科事典内の白炭の言及

【炭】より

…炭を主目的として木材を炭化することを製炭といい,炭焼きともいう。木炭は炭窯で造られた黒炭,白炭のほかに,乾留でできた乾留炭があり,木材の不完全燃焼でできた残渣の消炭も木炭である。木炭は黒鉛,石炭,コークス類と同じ無定形炭素の一種である。…

※「白炭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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