白灰色をした木炭の一種。黒炭の対応語で堅炭(かたずみ)ともいう。カシ、ナラなどの炭材を石窯(いしがま)で低温で炭化し、最終段階で窯の中へ大量の空気を送り込んで樹皮や生成した炭の一部を燃焼させ高温に保つ。ついで、土、灰などに埋め冷却消火して得られる。炭素含有率90~95%、灰分約2%。堅く緻密(ちみつ)で揮発分が少なく、また火付きが悪く火力も弱いが、非常に火もちがよい。通風のよいこんろを用いると、強い火力が得られる。炭材としてウバメガシを原料とする備長炭(びんちょうたん)はとくに有名である。黒炭(くろずみ)が着火した部分から燃えていくのに対して、備長炭では炭全体が赤くなって燃えるので熱線(赤外線)の放射が顕著である。
[真田雄三]
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…炭を主目的として木材を炭化することを製炭といい,炭焼きともいう。木炭は炭窯で造られた黒炭,白炭のほかに,乾留でできた乾留炭があり,木材の不完全燃焼でできた残渣の消炭も木炭である。木炭は黒鉛,石炭,コークス類と同じ無定形炭素の一種である。…
※「白炭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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