デジタル大辞泉
「白髪山」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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白髪山
しらがやま
町の北部にそびえ、標高一四七〇メートル。最高峰石鎚山(一九八二メートル)をはじめ瓶ヶ森(一八九六・五メートル)・笹ヶ峰(一八五九・七メートル)など東西に延びる四国山地主山脈の石鎚山系に属する。白髪山は北東から北西にかけては頂上から一千二〇〇メートル付近までは比較的緩斜面で、それより下は急斜面となる。その他の方位は頂上から急傾斜である。道筋は本山町域では七戸・北山・上関方面から通じる。奥白髪山と口白髪山とに分れ、「土佐州郡志」は奥白髪山について「在竜王山南、山下旧有白髪大明神、故名歟、山西半処有池、縦八間許横五間許深不可知、山上南望南海見矣、檜樅栂多生、禁採伐」とあり、口白髪山は「在奥白髪南、檜樅栂多生、禁採伐」と記す。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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白髪山
しらがやま
高知県中北部、長岡郡本山(もとやま)町にある山。標高1469メートル。四国山地中央部に位置し、山名は近世の『土佐州郡志』によると白髪神社の所在地にちなむという。ヒノキ林は十大藩有林の一つで、魚梁瀬(やなせ)のスギ林などとともに土佐藩の重要な財源となり、大坂市場で取引された。藩邸や土佐材木問屋のあった地を白髪町という。現在も樹齢150年を超えるヒノキの巨木がみられ、林野庁の四国森林管理局の保護林となっている(白髪山林木遺伝資源保存林)。また、国有林の標高1000メートル以上の部分は白髪山県立自然公園に指定されている。北斜面にはよく発達したブナの自然林もあり、頂上付近の南斜面は、蛇紋岩が露出したヒノキの白骨林景観を呈している。
[大脇保彦]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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白髪山 (しらがやま)
石鎚山脈東部,高知県長岡郡本山町にある山。標高1470m。基盤は結晶片岩,山体は蛇紋岩よりなり,山名の由来も,結晶片岩からなる〈白く光る岩〉の意味で,古くは白峨の文字を使った。古来ヒノキの良材を産し,白髪ヒノキの名で知られ,近世土佐十宝山の一つに数えられ,土佐藩により厚く保護された。モミ,ツガも多く,矮生化したヒノキの白骨林が特異な景観を呈し,頂上にはシャクナゲが咲き,県立自然公園に指定されている。
執筆者:相馬 正胤
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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白髪山
しらがやま
高知県北部,石鎚山脈にある山。標高 1469m。本山町北部にある。江戸時代から森林の保護育成を受けたが,土佐藩の林業経済上重要な役割を果したヒノキ林は特に有名で保護林となっている。また,大阪の白髪橋 (現西区長堀通) の名はこの材木取引に由来するといわれる。白髪山県立自然公園の中心。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の白髪山の言及
【土佐国】より
…兼山は津呂港(現,室戸市),手結(てい)港(現,香美郡夜須町)などを開き,殖産興業にも尽力したが,反面過重な課役や民利の収奪を伴ったため,士民の反感が噴出して失脚した。対外的に重要な産物の筆頭は木材で,白髪(しらが)山(現,長岡郡本山町)のヒノキと魚梁瀬(やなせ)山(現,安芸郡馬路村)の杉は良材として天下に知られ,しばしば城郭建築の料木として幕府に献上され,財政難を救うため上方へ積み出された。乱伐を恐れて輪伐法を定め,留山(とめやま)・留木の制をしくなど保護にもつとめた。…
※「白髪山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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