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目的法学 もくてきほうがくZweckjurisprudenz

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

目的法学
もくてきほうがく
Zweckjurisprudenz

法の形成や機能を人間が設定する実際的な目的という観点からとらえた,R.イェーリングの法理論。「目的はあらゆる法の創造者である」という命題に象徴されている。歴史法学派の基盤に立ち,J.ベンサムの功利主義思想の影響を受けたイェーリングは,「法が民族精神の所産である」という歴史法学派の観念ではヨーロッパにおけるローマ法の継受を説明しえないと批判し,むしろ人間の目的こそ人間社会生活の原動力であり,一切の制度,文化の創造者であるという視点からその継受を説明することによって歴史法学派を克服し,目的法学を樹立した。いわゆる概念法学における実定法と現実のずれ,実定法の論理的完結性という幻想を指摘したこと,この指摘が自由法運動の発端になったといったところに,この法学の主たる功績がみられる。この法学の与えた影響は大きく,利益法学プラグマティズム法学にも同様な傾向がみられる。

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世界大百科事典 第2版の解説

もくてきほうがく【目的法学 Zweckjurisprudenz[ドイツ]】

法の研究や解釈にあたって〈目的〉の概念を指導理念とすることにより,法を現実生活に密着したものたらしめようとする法学上の一傾向。19世紀の後半にドイツの法学者R.vonイェーリングによって提唱された。彼によれば,あらゆる社会制度は個人的および社会的な目的を根底に有している。個人的目的とは個人のエゴイズムであり,これが等価交換のメカニズムを媒介にして経済生活および私法生活を生み出す。それゆえ私法は個人の私的利益を基盤とする。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

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