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石女 セキジョ

デジタル大辞泉の解説

せき‐じょ〔‐ヂヨ〕【石女】

子を産めない女。うまずめ。〈日葡

うまずめ【石女】[書名]

沢田ふじ子短編小説。昭和50年(1975)、第24回小説現代新人賞を受賞した著者のデビュー作。

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世界大百科事典 第2版の解説

うまずめ【石女】

子どものできない女のこと。イシオンナ,カラオンナ,カラゴなどともいう。結婚後3年たっても子のない女は離縁されたという土地は多く,女は前世に動物を殺した報いなどといい,一般に嫌われた。島根県仁多郡には,石女がいると村が枯れるといい,石女のことを木女房(きにようぼう)と呼んだところがある。石女は離婚の理由の一つとされていたので,子を得るために神仏に妊娠祈願をしたり,種々の呪法を行った。子安地蔵,子安観音,産泰様などにまいって子授けを祈願するほか,他所から子どもをもらってきて育てていると妊娠するという地方は多い。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

せきじょ【石女】

子を生めない女。うまずめ。 〔日葡〕

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

石女
うまずめ

子供を生まない女性をさして使われたことば。不生女とも書く。イシオンナ、カラオンナ、キオンナ、キニョウボウ、メド(穴)ナシなどといわれ、後継者育成を最重要事と考える社会では、よく思われなかった。石女がいると村が絶えるとか、枯れるとかいわれ、岐阜県土岐(とき)郡では、神社の木が毎年1本ずつ枯れるといわれた。愛知県丹羽(にわ)郡では、石女をキムスメといい、結婚すると男はしだいに身体が衰弱するといわれた。島根県八束(やつか)郡では、月事がなくて子をもたない女が村の東に住むことを嫌う所があった。「嫁して三年、子なきは去る」などといわれ、結婚して3年または7年して子ができないと、離婚の理由とされた所がかなりあった。また、石女が婚礼の席に出るのを嫌う土地もあった。岐阜県養老郡では、穢(けがれ)があるとして、路傍で小便をすると草木がたちまち枯れるといわれた。山口県玖珂(くが)郡では、ホトトギスが鳴く初夏のころ女子が大声で人をよぶと石女になるといって、この時季には女はなるべく戸外に出なかったという。また、石女については次のような言い伝えもある。子供のない人が妊婦の座ったあとへ座ると子供ができる。子供を生んだ人の胞衣(えな)のまだ暖かいうちにそれを踏むと、妊娠するようになる。また種子(たねご)などといって、もらい子を育てると子供が授かる。人に知られないように産飯(うぶめし)を食べるとよいなどともいわれた。香川県の一部では、女の47歳をウミジマイ、男の61歳をメクサレゴといって、これが子をもてる限界とされていた。しかし、これらの石女に関する伝承は科学的根拠をもたぬもので、しかも子供のできない原因を女性側にのみあるとするものであり、子供ほしさから、石女を嫌うゆえの単なる俗信にすぎない。[大藤時彦]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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