石黄(読み)せきおう

大辞林 第三版の解説

せきおう【石黄】

ヒ素の硫化鉱物。有毒。黄色で樹脂光沢がある。鶏冠石の変質したもの。雌黄。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

石黄
せきおう
orpiment

ヒ素の鉱石鉱物の一つ。雄黄(ゆうおう)ともいう。噴気性鉱床、低温熱水性鉱床、温泉沈殿物などとして産し、鶏冠石、輝安鉱、自然砒(ひ)などとよく共存する。自形は単斜柱状ないし板状であるが、普通は土状、塊状、皮膜状などである。日本では北海道定山渓(じょうざんけい)、青森県下北半島の恐山(おそれざん)、群馬県下仁田(しもにた)町西ノ牧鉱山などで知られる。純度が高いものはかつて黄色顔料として利用されていたが、その毒性が明らかになったため、ほとんど用いられなくなった。英名は、ラテン語の黄金色の顔料を意味するオーリピグメントムauripigmentumによる。[加藤 昭]

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精選版 日本国語大辞典の解説

せき‐おう ‥ワウ【石黄】

〘名〙 砒素の硫化鉱物。化学式 As2S3 単斜晶系。温泉の噴気孔から産し、鶏冠石が変質したものとも見られている。黄色で純粋なものは古くから顔料として知られていた。有毒。古名、雌黄。雄黄。〔工学字彙(1886)〕 〔唐本草〕

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世界大百科事典内の石黄の言及

【絵具】より

…奈良時代の《絵因果経》に使われた赤色は丹である。黄色には酸化鉄から成る黄土と,ヒ素の硫化物の石黄があり,石黄は,雄黄や雌黄などとも呼ばれ強い毒薬としても使われた。白には白土,鉛白などがあり,白土はカオリンを含む陶土で壁画や木彫彩色など各所に古くから使われた。…

【雄黄】より

…化学成分As2S3の鉱物。雄黄という和名は,本来鶏冠石の別称であり,orpimentに対しては,雌黄(しおう)または石黄(せきおう)の名称を使用するのが望ましいとされている。レモン黄色透明で,脂肪光沢,へき開面は真珠光沢をもつ。…

※「石黄」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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