図に示すように,強磁性体やフェリ磁性体の消磁状態Oから出発して,磁場Hを徐々に増加させていくとき,磁化MはOAB(初磁化曲線)にそって増加し,飽和に達する.そのときの磁化 MS を飽和磁化という.次にHを徐々に減少させると,もとの道を戻らずにBCDと変化し,H = 0では残留磁化ODを残す.残留磁化を消すためには,逆向きの磁場OEを加えなければならない.この磁場の強さOEを保磁力という.さらに逆向きの磁場を大きくするとFに達し,逆向きに飽和する.Fから磁場を増加させていくと,FGBと変化して閉曲線をつくる.これを磁気ヒステリシスループという.このループの囲む面積は,交流磁場の一周期の間に強磁性体内部の単位体積に発生する熱量を表し,これをヒステリシス損という.また,磁場の最大振幅が,磁化が飽和に達しないほど小さくても,A′B′A′のような小さなヒステリシスループをつくる.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…微視的には強磁性に似た磁性の成立ちをもち,反強磁性と名付けられる磁性を示す物質があるが,反強磁性物質の磁化は常磁性の場合に似たふるまいをする。
[磁化曲線]
一般に磁化(の強さ)Mと加えた磁場(の強さ)Hとの関係を表す曲線を磁化曲線magnetization curveと呼ぶ。常磁性および反磁性の場合は磁化曲線は直線になるが,強磁性の場合は図に示すように複雑である。…
※「磁化曲線」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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