(読み)エイ

デジタル大辞泉の解説

えい【×穎】

イネ科植物の、花・小穂(しょうすい)の外側にある葉状の2枚の小片。花を包むものを花穎、小穂の付け根にあるものを苞穎(ほうえい)という。
稲の穂先。
錐(きり)の先。また、筆の穂先。
鋭い才気。また、その人。

えい【穎】[漢字項目]

[音]エイ(漢)
稲の穂先。「穎果
錐(きり)や筆など、とがった物の先。「穎脱毛穎
才知が鋭い。「穎悟穎才
[補説]3は「」を代用字とすることがある。「頴」は異体字。
[名のり]さか・さとし・とし・ひで

かび【×穎】

《「かひ」とも》植物の穂。特に、稲穂
「初穂をば千(ち)―八百(やほ)―に奉り置きて」〈祝詞・祈年祭

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説


えい

イネ科植物の小穂にみられる鱗片(りんぺん)状の包葉。イネ科の小穂には、(1)最下節につき花をもたない、(2)次の節につき花をもたない、(3)それより上の節につき葉腋(ようえき)に小花をもつ、(4)小花の基部につく、の4種の包葉がある。それらに対する名は、末尾に示すように人によってまちまちである。穎の語を(1)~(4)の総称とする人と、(1)と(2)を合わせたものとする人とある。穎果が熟すと、(1)と(2)を母体に残し、(3)と(4)に包まれて落ちることが多い。
(1)=第1包穎==外包穎=第1護穎=外穎
(2)=第2包穎=内包穎=第2護穎=内穎
(3)=護穎=外花穎=外穎=外(がいふ)
(4)=内穎=内花穎=内穎=内[吉田 治]

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精選版 日本国語大辞典の解説

えい【穎】

〘名〙 イネ科植物の花(小穂(しょうすい))の基部にある微小な葉。ふつう二つある。花穎を含めていうこともある。

かい かひ【穎】

〘名〙 =かび(穎)
撮壌集(1454)「穎 カイ

かび【穎】

〘名〙
① 植物の芽。
② (「かひ」とも) 植物の穂。穂先。特に、稲の穂をさす。かい。
書紀(720)天武八年八月「庚午、縵造忍勝(かつらのみやつこをしかつ)、嘉禾(よきいね)を献れり。畝(うね)(こと)にして穎(カヒ)(をな)じ」
※文鏡秘府論保延四年点(1138)南「穎竪(カビのごとくたつ)
[語誌]①は「古事記‐上」に記されている神の名「宇摩志阿斯訶備比古遅神(うましあしかびひこぢのかみ)」の中に用いられている。「色葉字類抄」によれば、「穎」に上・上濁の声点があり、「和名抄」の音仮名をも参考にすれば、「カビ」とよむらしい。ただし「観智院本名義抄」には「カヒ(ヒに清声点)」とあり、また室町時代頃からは「カイ」と表記したもの(撮壌集)があるので、そのころから清音になっていたものと思われる。

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