日本歴史地名大系 「竜福寺」の解説 竜福寺りゆうふくじ 山口県:山口市山口町下竪小路町竜福寺[現在地名]山口市大字大殿大路下竪(しもたて)小路の東側、大内氏の居館跡にあり、曹洞宗。瑞雲山と号し、本尊釈迦如来。大内義隆の菩提寺として知られる。「注進案」によれば、もと高嶺(こうのみね)(鴻ノ峰)の南麓白石(しらいし)の地にあり、宝珠山瑞雲(ずいうん)寺と称する臨済宗の寺で、建永元年(一二〇六)大内満盛の創建という。その後延元元年(一三三六)に大内弘直が再建して弘直の菩提寺となったが、享徳三年(一四五四)大内教弘が吉敷(よしき)郡小鯖の闢雲(おさばのへきうん)寺の中興覚隠の高弟雪心を中興開山とし、曹洞宗に改め、瑞雲山竜福寺と改称した。 竜福寺りゆうふくじ 三重県:桑名市赤須賀新田竜福寺[現在地名]桑名市地蔵揖斐(いび)川に面する地蔵(じぞう)の堤防上にある。竜宮山と号し、高野山真言宗であるが、江戸時代は修験宗で地蔵院と称していた。本尊地蔵石像。「縁起ニ本尊地蔵石仏ニテ浜地蔵ト云、往昔漁夫ノ網ニ掛リ」堂宇を建て安置したが、天正一三年(一五八五)一一月の大地震で崩壊、再び小堂を建てたが寛永八年(一六三一)の台風に倒れ、その後修験宗寺院として再建。承応三年(一六五四)風雨のため洲崎が崩れ、揖斐川河中に突出た所に移した(桑名志)。享保二年(一七一七)には廻船業者によって浜地蔵に永代常夜灯が寄進され、この常夜灯は灯台の役割も果した。 竜福寺りゆうふくじ 千葉県:海上郡海上町岩井村竜福寺[現在地名]海上町岩井滝山(たきさん)にある。真言宗智山派。仙竜山竜生院と号し、本尊は不動明王。滝不動と親しまれているように本堂裏には滝が落ちており、また三方の山の斜面には椎・藪椿などが茂り、竜福寺の森として県指定天然記念物。弘仁期(八一〇―八二四)の創建と伝え、中世は真言系密教の修行場であったという。慶長一七年(一六一二)野中(のなか)村(現旭市)長禅(ちようぜん)寺一五世長仙を法流開祖とする。文化二年(一八〇五)改築の本堂ほか観音堂・客殿・庫裏などがあり、独鈷の滝の大師伝説も伝えられる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by