20世紀日本人名事典 「竹内 好」の解説
竹内 好
タケウチ ヨシミ
- 生年
- 明治43(1910)年10月2日
- 没年
- 昭和52(1977)年3月3日
- 出生地
- 長野県南佐久郡臼田町
- 学歴〔年〕
- 東京帝国大学文学部支那文学科〔昭和9年〕卒
- 主な受賞名〔年〕
- 毎日出版文化賞〔昭和45年〕「中国を知るために」
- 経歴
- 昭和9年武田泰淳らと中国文学研究会を創設、10年「中国文学月報」(のち「中国文学」)を創刊。12年10月から2年間北京に留学。15年回教圏研究所に入所。18年11月応召、21年復員。24年慶応義塾大学講師を経て、28年東京都立大学教授となる。傍ら、中国近代文学とくに魯迅の研究翻訳を行なう。同年思想の科学研究会に参加。29年には「国民文学論」を発表し論争を展開、論壇で活躍する。33年憲法問題研究会に参加。35年安保の国会強行採決に抗議して、都立大教授を辞任。38年中国の会を結成、雑誌「中国」を創刊、47年の日中国交回復まで続けた。この間、40年に“評論家廃業”を宣言。以後、魯迅の翻訳に没頭。主著に「魯迅」「現代中国論」「日本イデオロギイ」「知識人の課題」「不服従の遺産」「予見と錯誤」「日本と中国のあいだ」のほか、「竹内好全集」(全17巻 筑摩書房)、「竹内好評論集」(全3巻)、「魯迅文集」(全6巻 訳編)がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報