出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
香川県中央部,綾歌(あやうた)郡の町。2006年3月綾上(あやかみ)町と綾南(りようなん)町が合体して成立した。人口2万4625(2010)。
綾川町中南部の旧町。綾歌郡所属。人口6507(2005)。讃岐山脈北麓,綾川上流域を占める。綾川とその支流の開析谷には水田が発達し,古くから上質米を産する米どころとして知られる。県農業協同組合種子センターがあり,県内の種もみ供給地となっている。近年は米作中心の農業からイチゴ,メロン,キュウリなどの蔬菜園芸,柿,栗などの果樹栽培,たけのこ栽培などの複合経営に移行している。猪尾(いのお)地区には四国最大の電力中継基地,四国電力讃岐変電所がある。綾川両岸の丘陵地には古墳が散在し,上流には奇岩と清流の柏原渓谷,アユの養殖と桜と紅葉の美しい長柄ダムがある。西部の高鉢山(512m)は桜の名所で,火口部には風穴がある。
綾川町北部の旧町。綾歌郡所属。人口1万9121(2005)。丘陵性の山地に囲まれ,北流する綾川沿いに平地が広がる。中央部を高松琴平電鉄琴平線,国道32号線(琴平街道)が横断し,高松市に接するため,近年は住宅地化が目だつ。中心集落の滝宮(たきのみや)は琴平街道の綾川の渡河点にあり,かつて阿波,東讃岐からの金刀比羅宮参詣客の宿場町として発展した。また滝宮天満宮の鳥居前町でもある。基幹産業は農業で,米作や野菜栽培が盛ん。瓦,土管などの窯業,手袋を主とする繊維や機械器具などの中小工場も立地する。陶(すえ)地区は7世紀から13世紀にかけての窯跡群が所在することで知られる。滝宮の念仏踊(重要無形民俗文化財)は讃岐守でもあった菅原道真の雨乞いにはじまるといわれ,毎年8月25日に天満宮の社殿で奉納される。
執筆者:赤池 享一
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香川県中部、綾歌(あやうた)郡にある町。2006年(平成18)、綾歌郡綾上町(あやかみちょう)、綾南町(りょうなんちょう)が合併して成立。町域南部には讃岐(さぬき)山脈の北麓にあたる山地が、北部には丘陵地が広がる。そのほぼ中央を町名の由来となった綾川が流れる。綾南地区を高松琴平(ことひら)電気鉄道琴平線、国道32号が横断し、国道377号が綾上地区に通じる。基幹産業の農業は、米・麦作のほか施設園芸や果樹・野菜栽培、さらにブタ、ニワトリ、肉用牛の飼養も加えた複合経営に移行。特産品は富有柿ほかのカキ、イチゴなど。近年は高松市のベッドタウン化も進んでいる。讃岐国司であった菅原道真(すがわらのみちざね)を祀る滝宮(たきのみや)天満宮、およびかつて牛頭天王社と称した滝宮神社の社前で踊られる「滝宮の念仏踊」は国指定重要無形民俗文化財。干魃(かんばつ)の折には雨乞い祈願に踊られることもある。綾川の上流域は、柏原(かしはら)渓谷、高鉢(たかはち)山などの景勝地に恵まれる。綾南地区が讃岐うどん発祥地との説もあり、道の駅「滝宮」にある綾川町うどん会館ではレストランのほか、手打ちうどん教室も開かれている。面積109.75平方キロメートル、人口2万2693(2020)。
[編集部]
宮崎県中部、大淀川(おおよどがわ)の支流。綾北川と綾南川に分かれ、国富町森永付近で合流して本庄川(ほんじょうがわ)となり、宮崎市西部で大淀川に合流する。流路はそれぞれ59キロメートル、47キロメートル。熊本県境に近い小林(こばやし)市須木(すき)地区に源を発し、九州山地に深い横谷を形成して南東流する。峡谷と多雨地帯のため、水力発電の適地になっている。大規模なものでは綾北、綾南ダムと2発電所があり、出力は合計5.3万キロワット。県営綾川総合開発事業として建設され、洪水調節や、宮崎平野周辺部に広がる洪積台地の畑地灌漑(かんがい)用水としても利用されている。
[横山淳一]
香川県中部の河川。讃岐(さぬき)山脈の中央部にある最高峰竜王山(1060メートル)付近に源を発し、北西流して坂出(さかいで)市で瀬戸内海に流入する。延長38キロメートル、流域面積130平方キロメートル。上流の綾川(あやがわ)町には長柄(ながら)ダム、下流の坂出市には府中ダムが建設され、灌漑(かんがい)、洪水調節、工業用水、都市用水に利用されている。
[新見 治]
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出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報
…対岸の砂浜に掘込み式の1万5000トンの船舶の出入りができる宮崎港が開港し,南九州の流通の一拠点をなしている。この川には九州電力の水力発電所(合計最大出力14.6万kW)(1997)があり,県営の岩瀬川総合開発事業(洪水予防,発電),綾川総合開発事業がある。綾川水系は綾北川,綾南川のダムで5.3万kWを発電(1997)し,洪水予防のほか灌漑用水として約2000haの田畑をうるおしている。…
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