緑鉛鉱(読み)リョクエンコウ(その他表記)pyromorphite

最新 地学事典 「緑鉛鉱」の解説

りょくえんこう
緑鉛鉱

pyromorphite

化学組成Pb5(PO43Clの鉱物。六方晶系,空間群P63/m, 格子定数a0.9987nm, c0.7330, 単位格子中2分子含む。六角短~長柱状結晶,ふつう樽状。また粒状・繊維状結晶がブドウ状・皮殻状集合。緑~黄~橙~褐色,灰色からまれに無色,透明~半透明,亜金剛~樹脂光沢劈開}にわずか。硬度3.5~4,比重7.04。薄片ではほとんど無色,屈折率ω2.06, ε2.05, 一軸性負。りん灰石上族,りん灰石族に属し,きわめて多くの置換体が存在する。ミメット鉱成分と部分的に固溶体をつくる。鉛鉱床の酸化帯にきわめて広く産する。名称は溶融後の冷却で結晶形をとるので,ギリシア語の火(pyr)と形(morph)に由来。

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参照項目:燐灰石上族

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「緑鉛鉱」の意味・わかりやすい解説

緑鉛鉱
りょくえんこう
pyromorphite

鉛のリン酸塩鉱物のうち、もっとも普通のものの一つ。鉛鉱床の酸化帯中に、初生の鉛鉱物(おもに方鉛鉱)の分解によって生成するものとされるが、ほとんど鉛の初生鉱物を含まないような鉱脈や鉱物集合中に産することもあるので、この鉱物自身が初生鉱物である可能性がある。自形は六角柱状、底面または錐面(すいめん)あるいは両方が発達することもある。結晶のなかには、鮮やかな緑色を呈するもののほかに黄色、淡紫色のものもある。日本では、岐阜県神岡鉱山閉山)、宮城県大崎(おおさき)市岩出山(いわでやま)の池月(いけづき)鉱山(閉山)など産地は多い。燐(りん)灰石系鉱物の一員。英名はギリシア語の「火」と「形」に由来する。その集合状態が一見溶融物からの生成と解釈されたことによる。

[加藤 昭 2018年12月13日]


緑鉛鉱(データノート)
りょくえんこうでーたのーと

緑鉛鉱
 英名    pyromorphite
 化学式   Pb5[Cl|(PO4)3
 少量成分  Ca,OH,As,V
 結晶系   六方
 硬度    3.5~4
 比重    7.14
 色     淡黄,灰緑,淡褐,白
 光沢    樹脂
 条痕    白
 劈開    無
       (「劈開」の項目を参照)

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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