羽村(読み)ハムラ

デジタル大辞泉 「羽村」の意味・読み・例文・類語

はむら【羽村】

東京都西部の市。西端多摩川が流れ、玉川上水取水口である羽村せきが設けられた。平成3年(1991)市制人口5.7万(2010)。

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精選版 日本国語大辞典 「羽村」の意味・読み・例文・類語

はむら【羽村】

  1. 東京都北西部の地名武蔵野台地の西端、多摩川の南岸にある。かつては養蚕が盛んだったが、のち自動車工業はじめ各種工場が進出。平成三年(一九九一)市制。

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日本歴史地名大系 「羽村」の解説

羽村
はむら

[現在地名]羽村市はね玉川たまがわ一丁目・羽東はねひがし一―三丁目・羽中はねなか一―四丁目・羽加美はねかみ一―四丁目・羽西はねにし一―三丁目・小作台おざくだい一―五丁目・栄町さかえちよう一―三丁目・緑ヶ丘みどりがおか一―五丁目・富士見平ふじみだいら一―三丁目など

現羽村市の西部から中央部に当り、南東流する多摩川の左岸に位置する。東は五ノ神ごのかみ村・川崎かわさき村に接する。中世の羽村は現羽村市の西部に比定される。当地所在の阿蘇あそ神社が所蔵する天文五年(一五三六)三月二〇日の棟札(銘文摩滅のため「武蔵史料銘記集」による)に「武州杣保長淵郷羽村」とあり、羽村はそま長淵ながぶち郷に含まれていた。時の大旦那は三田掃部助定重で、下太郎左衛門尉宗定らが署名している。大田南畝の「玉川披砂」によれば、拝島はいじま(現昭島市)の大日堂再建者(「武蔵名勝図会」は天文年中の再建とする)のなかに「三田弾正少弼義宗、其弟羽村兵衛太夫義尚」がいる。


羽村
はねむら

[現在地名]高岡市醍醐だいご

油屋あぶらや村の北、東新又ひがしあらまた川の左岸に位置する小村。西は横越よこごし村、東は中之宮なかのみや村。北部に今庄島いまじようじまという垣内がある。寛永九年(一六三二)の古高新開指上高物成帳(川合家文書)に村名がみえ、古高二二二石余で、岡田隼人と津田源右衛門が折半する給地。正保郷帳では油屋村に含めて高付されている。寛文一〇年(一六七〇)の村御印では草高二四二石・免四ツ、明暦元年(一六五五)の新田高一石。小物成は鮎川役一匁(三箇国高物成帳)。所属組は戸出といで村と同じ。この頃の副業は蚕飼、鮭・鮎漁などであった(寛文八年「組下商売物書上帳」川合家文書)。延宝四年(一六七六)の役家数六、肝煎は油屋村長左衛門が兼帯(「礪波郡村肝煎給米図り帳」同文書)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「羽村」の意味・わかりやすい解説

羽村(市)
はむら

東京都北西部にある市。1956年(昭和31)西多摩村が町制施行して羽村町と改称。1991年(平成3)市制施行。武蔵野(むさしの)のはずれ、端(はし)にあるところから端(は)村が転訛(てんか)した地名といわれる。西端を多摩川が流れ、台地にあって地下水が深く、都指定の史跡まいまいず井戸螺旋(らせん)状に掘られた巨大な井戸)の跡がJR青梅(おうめ)線羽村駅東口の五ノ神社境内に残る。1654年(承応3)江戸へ水を送る玉川上水(じょうすい)の取り入れ口の羽村堰(ぜき)が多摩川に設けられた。養蚕を主とする畑作地帯であったが、1962年(昭和37)首都圏整備法により市街地開発区域の指定を受け、自動車などの工場を誘致、職住接近の都市として発展した。羽村堰付近は現在、都立羽村草花(くさばな)丘陵自然公園に属し、堰堤(えんてい)は桜の名所。禅林寺には当市出身の作家中里介山(かいざん)の墓がある。羽村市郷土博物館内に江戸時代の民家旧下田家住宅があり、国指定重要有形民俗文化財となっている。面積9.90平方キロメートル、人口5万4326(2020)。

沢田 清]


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改訂新版 世界大百科事典 「羽村」の意味・わかりやすい解説

羽村[市] (はむら)

東京都北部の市。人口5万7032(2010)。1991年市制。武蔵野台地の西端にあり,市の西境を多摩川が流れる。青梅市と福生(ふつさ)市にはさまれ,JR青梅線が通じる。大正から昭和初期には日本有数の養蚕の村として知られ,戦後も畑作農村であったが,1960年代以降青梅線以東の台地の都市化が急速に進んだ。60年代半ばに進出した日野自動車をはじめ,自動車,電機,金属製品などの工場が多い。71年に住宅公団の団地がつくられ,住宅地としても整備されて70年代に人口が急増した。江戸時代に多摩川をせき止めてつくられた玉川上水の取水口羽村堰は,現在も東京都内に給水する上水道の取水口として利用されている。羽村駅東口付近に残る〈まいまいず井戸〉は,螺旋形に掘りくぼめた井戸で,鎌倉時代に掘削されたと伝える。
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百科事典マイペディア 「羽村」の意味・わかりやすい解説

羽村[市]【はむら】

東京都西部の市。1991年市制。多摩川に臨む段丘上にあり,1960年代以降日野自動車工場などが進出,大規模な区画整備事業により宅地化が進み,都市化が著しい。青梅(おうめ)線が通じる。羽村堰(ぜき)は玉川上水の取水口。羽村駅東口近くに都史跡のまいまいず井戸の跡や市域東部に市動物公園がある。9.90km2。5万7032人(2010)。

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世界大百科事典(旧版)内の羽村の言及

【アブラヤシ(油椰子)】より

…果肉と種子に多量の油が含まれる。果肉から採った油をパーム油と呼びマーガリン,セッケンの原料とするほか切削油,さび止め油などにも使われる。種子から採った油はカーネル油(パーム核油palm kernel oil)と呼び,パーム油とは成分や物理特性が異なる。…

【食用油】より

…これらは水素添加を行って,マーガリンショートニングとして用いられる。植物脂にはヤシ油パーム油,カカオ脂などがあり,マーガリン,チョコレートの原料とされる。動物脂で食用とされるおもなものは牛脂(ヘット),豚脂(ラード)などである。…

【油料作物】より

オリーブ油はスペイン,イタリア,ギリシアの南欧各国が生産の大部分を占め,乾燥油として用いられる。亜麻仁油はアルゼンチン,カナダ,インド,ヒマワリ油は旧ソ連,アメリカ,アルゼンチン,パーム油はマレーシア,ナイジェリア,インドネシアが主要生産国である。【岡部 守】。…

※「羽村」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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