耳川(読み)みみかわ

  • みみがわ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

美々川とも書き,美々津川ともいう。宮崎県中部を東流し,日向灘に注ぐ川。全長 102km。宮崎,熊本県境の三方山 (1578m) に発し,十根川,七山川,柳原川などの支流合流し,下流近くで坪谷川を合流,日向市美々津付近で日向灘に注ぐ。上・中流部は峡谷を形成し,日本最初のアーチ式ダム,上椎葉ダムをはじめ,岩屋戸,塚原,諸塚,山須原,西郷,大内原などのダムが連続し,県下最大の電地帯を形成。上流域の椎葉には平家落人の伝説が残り,河口の日向市美々津港は,神武天皇東征の出帆地と伝えられる。谷に沿って国道 327号線が通じる。

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百科事典マイペディアの解説

宮崎県北部の川。美々津川とも。長さ91km,流域面積881km2。椎葉村の九州山地東面に発し,東流して日向(ひゅうが)市の南部で日向灘に注ぐ。上・中流部は深い峡谷をなし,電源開発が進み,上椎葉ダム,塚原ダムなどがある。河口に美々津港がある。
→関連項目椎葉[村]東郷[町]宮崎[県]

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世界大百科事典 第2版の解説

宮崎県北西部,椎葉地方の九州山地に源を発し,東流して日向市南部で日向灘に注ぐ川。美々川あるいは美々津(みみつ)川ともいう。流路延長91km,流域面積883km2,支流総数25。この川の特色は,上流から河口まで山地が連続して,深い谷が形成されていることである。上流の椎葉地方は標高1000mを超える九州山地に峡谷が刻まれ,古くから海岸と連絡する道路はなく,耳川が唯一の交通路であった。このため海岸地帯との交渉はほとんどなく,南方米良荘(めらのしよう)とともに落人伝説をもつ秘境(隠田地域)といわれ,外部との連絡はむしろ九州山地のを越えて肥後側ともたれていた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

宮崎県北部、九州山地主部椎葉村(しいばそん)に発して東流し、日向(ひゅうが)市美々津(みみつ)で日向灘(なだ)に注ぐ川。「みみかわ」とも。延長102キロメートル、流域面積883平方キロメートル。上・中流部は九州山地を、下流部は尾鈴(おすず)山石英斑岩(はんがん)を侵食して、河口付近までV字谷を形成するため、沖積平野はみられない。そのため流域は入郷(いりごう)地帯や椎葉、諸塚(もろつか)など人口のもっとも少ない山村地域である。おもな支流は上流部に多く、十根(とね)川、不土野(ふどの)川、七ツ山(ななつやま)川、坪谷(つぼや)川などがある。耳川水系が開けたのは昭和以降の電源開発による。上椎葉発電所など八つの発電所が設けられ、河谷に沿い日向市より国道327号が走る。

[横山淳一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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