日本歴史地名大系 「耳川」の解説
耳川
みみかわ
- 宮崎県:東臼杵郡
- 耳川
県北部の主要河川で、日向市
耳川
みみがわ
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
県北部の主要河川で、日向市
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宮崎県北西部,椎葉地方の九州山地に源を発し,東流して日向市南西部で日向灘に注ぐ川。美々川あるいは美々津(みみつ)川ともいう。流路延長91km,流域面積883km2,支流総数25。この川の特色は,上流から河口まで山地が連続して,深い谷が形成されていることである。上流の椎葉地方は標高1000mを超える九州山地に峡谷が刻まれ,古くから海岸と連絡する道路はなく,耳川が唯一の交通路であった。このため海岸地帯との交渉はほとんどなく,南方の米良荘(めらのしよう)とともに落人伝説をもつ秘境(隠田地域)といわれ,外部との連絡はむしろ九州山地の峠を越えて肥後側ともたれていた。中流域は入郷(いりごう)地域(東郷,西郷,南郷,北郷)といわれ,山林が全体の90%を占める。1932年,椎葉地方に山林をもつ住友林業が山林開発のため,当時の費用で100万円をかけて富高(現,日向市)から椎葉に通じる道路を開設。これによりこの地方の様相が一変するとともに,耳川上流域の林産物の集積地であった河口の美々津が衰えることになった。この道路が現在の国道327号線である。耳川は地形,地質,降水量の関係から県内一の水力発電量を有し,日本最初のアーチ式ダムの上椎葉ダム(1955竣工)による上椎葉発電所(最大出力9万kW)をはじめ,7発電所で合計28万7080kW(1997)を発電している。
執筆者:下村 数馬
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宮崎県北部、九州山地主部椎葉村(しいばそん)に発して東流し、日向(ひゅうが)市美々津(みみつ)で日向灘(なだ)に注ぐ川。「みみかわ」とも。延長102キロメートル、流域面積883平方キロメートル。上・中流部は九州山地を、下流部は尾鈴(おすず)山石英斑岩(はんがん)を侵食して、河口付近までV字谷を形成するため、沖積平野はみられない。そのため流域は入郷(いりごう)地帯や椎葉、諸塚(もろつか)など人口のもっとも少ない山村地域である。おもな支流は上流部に多く、十根(とね)川、不土野(ふどの)川、七ツ山(ななつやま)川、坪谷(つぼや)川などがある。耳川水系が開けたのは昭和以降の電源開発による。上椎葉発電所など八つの発電所が設けられ、河谷に沿い日向市より国道327号が走る。
[横山淳一]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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