日本歴史地名大系 「能島城跡」の解説
能島城跡
のしまじようあと
能島城跡(国指定史跡)は、
能島は、江戸時代以降無人島であったため、今日に至るも城塞の遺構がよく残っている。海上から眺めても島は三段になっていて、戦国時代の城郭の形式をみることができる。能島には、いわゆる本丸・二の丸・三の丸・出丸などの跡が歴然と残っている。鯛崎島は、能島古図によると、当時は橋によって連絡されていたようであるが、頂上は、東西約二二メートル、南北約五〇メートルの長楕円形の平地になっており、能島城の出丸または見張場であったと思われる。
昭和一三年(一九三八)に城跡から発掘された遺物の中には、炭塊・焼けた米塊・軽石・銅製門扉乳金具・碁石・鋳銭・陶器類の破片・鉱石・金糞・鉄鏃・鉛の延棒・
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報