双晶あるいは結晶成長の段階で擬六方柱状をなす鉱物。新鮮なものは劈開(へきかい)がないが、やや変質すると底面に平行な裂開がよく発達することがある。変質して緑泥石や白雲母(しろうんも)などになる。日本で桜石といわれるものがこれにあたる。新鮮で透明な結晶を光にかざしてみると、菫(すみれ)色からすこし黄色みを帯びた青色まで変化する。これは多色性が肉眼で観察できる一つの例で、二色石という別名がある。高温で生成されると六方晶系のインド石indialiteになる。泥質岩起源のホルンフェルス、片麻岩、結晶片岩、安山岩、玄武岩などに産する。鉄の多い鉄菫青石sekaninaiteは花崗(かこう)岩ペグマタイト、熱水鉱脈中に産する。英名はフランスの鉱山技師コルディエPierre L. Cordier(1777―1861)にちなむ。
[松原 聰]
菫青石
英名 cordierite
化学式 (Mg,Fe)2Al4Si5O18
少量成分 Na,K,H2O
結晶系 斜方
硬度 7~7.5
比重 2.5~2.7
色 無,淡青,菫
光沢 ガラス
条痕 白
劈開 無
(「劈開」の項目を参照)
その他 菫青石 cordierite
Mg>Fe
鉄菫青石 sekaninaite
Mg<Fe
cordierite
化学組成(Mg, Fe2+)2 Al3(Si5 Al)O18 シクロ珪酸塩鉱物。直方晶系,空間群Cccm,格子定数a1.71nm, b0.97, c0.94, 単位格子中4分子含む。しばしば三連,六連などの擬六方双晶をもつ。劈開{010}明瞭,{001}・{100}不明瞭,硬度7~7.5, 比重2.53~2.65。屈折率α1.522~1.558, β1.524~1.574, γ1.527~1.578, 二軸性,光軸角65°~104°,薄片中無色。青色。結晶構造・結晶形態・光学的性質ごとに,軸の取り方が異なっていることがあるので注意を要する。菫青石の(Si, Al)-四面体からなる6員環筒中には,H2Oが少し入り含水菫青石(hydrous cordierite)になる。温度変化により四面体のSi, Alの秩序-無秩序化1次相変態をする。高温型は六方晶系に属しインド石と呼ばれる。菫青石は泥質のホルンフェルスや広域変成岩に広く産し,常にMgに富みFe2+/(Mg+Fe2+)<0.5。一方,花崗岩やペグマタイトでは0.5を超えるもの(セカニナ石sekaninaite)が多い。擬六方双晶はホルンフェルスのものに特有。変質で白雲母と緑泥石の光学的にほとんど等方性の微粒集合(ピナイト,pinite)になる。19世紀初めに普通の顕微鏡で岩石の観察を始めたフランスのP.L.A.Cordierにちなむ。
執筆者:端山 好和・北村 雅夫
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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