赤蛙(読み)アカガエル

デジタル大辞泉 「赤蛙」の意味・読み・例文・類語

あか‐がえる〔‐がへる〕【赤×蛙】

アカガエル科両生類。体長4~7センチ。背面赤褐色で、目の後方からのびて体側を走る一対の背側線はほとんど曲がらない。日本のカエル類では最も早い2月ごろに産卵本州四国・九州の平地分布。にほんあかがえる。
無尾目アカガエル科のカエル総称。世界に約600種、日本には約20種が分布。アカガエル・エゾアカガエル・ツシマアカガエルなど。
[補説]書名別項。→赤蛙
[類語]かわず御玉杓子青蛙河鹿河鹿蛙雨蛙殿様蛙牛蛙食用蛙蟇蛙ひきがえるひきがまがえる

あかがえる【赤蛙】[書名]

島木健作短編小説。昭和21年(1946)「人間」誌の創刊号掲載前年結核で没した著者遺作自ら時代への抵抗挫折を、急流に押し流される赤蛙の姿に重ね合わせた心境小説

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「赤蛙」の意味・読み・例文・類語

あか‐がえる‥がへる【赤蛙】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 両生類、無尾目に属する科の名、およびそれに属するカエルのうち、アカガエル類の総称。ニホンアカガエルヤマアカガエル、エゾアカガエルなどの種類がいる。普通、背面が赤褐色で、水田や草原、森林にすむ。体長三~八センチメートル。左右の目の後方から縦にしわ状の突起が走る。体側および四肢(しし)に暗色の横帯があり、後ろあしにだけ水かきがある。肉は小児の疳(かん)の薬になるという俗信があり、皮と腸を取り去り、しょうゆで付け焼きにして食べさせる。やまがえる。《 季語・春 》
    1. [初出の実例]「疳の虫、癖の病ありとて、〈略〉赤蝦(アカガヘル)、八目鱓色々与へて、養性いたしければ」(出典:仮名草子・浮世物語(1665頃)一)
  3. 相手を卑しめ、ののしっていう語。
    1. [初出の実例]「ナニ、かみさんの首を切る。イヤ、とっけもない赤蛙だ」(出典:歌舞伎・伊勢平氏梅英幣(1820)五立)

あか‐がいる【赤蛙】

  1. 〘 名詞 〙 「あかがえる」の変化した語。子供の疳(かん)の薬として、焼いて用いた。
    1. [初出の実例]「薬ぢゃは・かんけ此度はあかがいる」(出典:雑俳・削かけ(1713))

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動植物名よみかた辞典 普及版 「赤蛙」の解説

赤蛙 (アカガエル)

動物。アカガエル科の背面が赤いカエルの総称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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