超音速機(読み)チョウオンソクキ

デジタル大辞泉 「超音速機」の意味・読み・例文・類語

ちょうおんそく‐き〔テウオンソク‐〕【超音速機】

超音速で航行する飛行機
[補説]かつては民間機として超音速旅客機が就航していたが、2003年のコンコルド運航終了後、超音速機は戦闘機などの軍用機だけとなっている(2017年現在)。

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精選版 日本国語大辞典 「超音速機」の意味・読み・例文・類語

ちょうおんそく‐きテウオンソク‥【超音速機】

  1. 〘 名詞 〙 音速以上の速度で飛ぶ飛行機。軍用機では二~三マッハ旅客機では二マッハ。〔世界を変える現代物理(1963)〕

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百科事典マイペディア 「超音速機」の意味・わかりやすい解説

超音速機【ちょうおんそくき】

水平飛行で音速以上の速度を出せる飛行機。高速空気力学の進歩と,強力なジェット,ロケット動力の実用化で実現した。最初超音速飛行は,1947年10月の米空軍ベルX-1ロケット機によって達成された。超音速機では空気抵抗最小にするため機首を鋭く細長くし,翼は翼厚を薄くするなど,〈音の壁〉を越えるための対策がとられ,さらに高速での〈熱の壁〉に対処して耐熱性の高い材料を使用する。今日ではマッハ3以上の軍用機も出現している。→マッハ数SST
→関連項目アスペクト比エリアルール三角翼

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「超音速機」の意味・わかりやすい解説

超音速機
ちょうおんそくき
supersonic airplane

超音速で飛行できる航空機。機体形状は普通,音速前後のいわゆる「音の壁」を突破し,超音速で飛行するために,アスペクト比が小さくて厚さの薄い後退翼三角翼を用い,胴体は先端のとがった細長い形になる。近年の超音速機は主翼と胴体とが一体成形され,超音速での抗力を減少するように設計されている。また主翼の後退角が変化する可変翼機もある。さらに,空気との摩擦によって発生する高温に耐えうるよう機体材料にも改良が必要となる。マッハ 2.2程度までは従来から使用されているアルミニウム合金が使えるが,それ以上の速度ではチタン合金不銹鋼 (ふしゅうこう) などを使い,マッハ3以上になるとモリブデンなどの超耐熱金属やセラミックスなど耐火非金属を使うことになる (→航空機材料 ) 。人類初の超音速飛行は 1947年 10月 14日アメリカ航空宇宙局の前身 NACAの実験機ベルX-1 (液体ロケット・エンジン装備) により,チャールズ・イーガー空軍大尉の操縦で行なわれた。 (→超音速輸送機 )

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世界大百科事典(旧版)内の超音速機の言及

【超音速飛行】より

…音速以上の速さで飛行すること。一般に飛行機に対して用いられ,水平飛行において超音速飛行できるものを超音速機と呼ぶ。 空気の流れは,その速度が音速に近づくにつれて圧縮による影響が無視できなくなり,音速を超えると流れの性質は急変する。…

※「超音速機」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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