蹉跌(読み)さてつ

精選版 日本国語大辞典 「蹉跌」の意味・読み・例文・類語

さ‐てつ【蹉跌】

〘名〙
① つまずくこと。
※律(718)闘訟「跌体者、骨節差跌。失其常処」 〔漢書‐朱博伝〕
② しくじること。失敗。また、行き詰まること。
日本外史(1827)一七「此刀、僕所常佩服、経数十戦、未嘗蹉跌者、今以贈公」
当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉一七「手段を講じて、なるべく失敗を避るやうにし、成るべく蹉跌(サテツ)をせぬやうにして」 〔後漢書‐蔡邕伝〕

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デジタル大辞泉 「蹉跌」の意味・読み・例文・類語

さ‐てつ【××跌】

[名](スル)《つまずく意から》物事がうまく進まず、しくじること。挫折。失敗。「計画蹉跌をきたす」「事業蹉跌する」
[類語]失敗不首尾挫折破綻はたん頓挫立ち往生行き詰まる壁に突き当たる暗礁に乗り上げるけちがつく行き悩むお先真っ暗前途多難前途遼遠八方塞がり絶体絶命剣が峰九死危機一髪袋の鼠抜き差しならないのっぴきならないにっちもさっちも進退維谷これきわまる動きが取れない行き詰まる切羽詰まる

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普及版 字通 「蹉跌」の読み・字形・画数・意味

【蹉跌】さてつ

つまずく。失敗する。〔後漢書、伝〕胡老然として笑ひて曰く、(なんぢ)子、謂(いはゆる)曖昧の利を覩(み)て昭晢のれ、必の功を專らにして蹉跌の敗を忽(ゆるが)せにするのみ。

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