辺り(読み)アタリ

デジタル大辞泉 「辺り」の意味・読み・例文・類語

あたり【辺り】

ある地点周囲。ある範囲の場所。付近。周り。「辺りに気を配る」「この辺りは静かな住宅地だ」「辺りかまわず泣きだす」「辺り一面が火の海だ」
場所・時・人・事柄数量などをはっきり示さずに、婉曲に言い表す語。多く、名詞の下に付いて接尾語的に用いる。
㋐そのへん。一帯近所。「六本木辺りで遊ぶ」
㋑そのころ。その時分。「あした辺り行ってみよう」
㋒たとえば…など。「部長にかみつく辺り、けっこう気が強い」「山田君辺りに代わってもらおう」
㋓その程度。「県代表辺りまでなれるだろう」「千円辺り品物
[類語](1周辺近辺四辺周囲まわり近く付近界隈かいわい近傍一帯へんぐるり周縁周回外周四方四囲四面八方見渡す限り

わたり【辺り】

その付近。その辺一帯。近所。あたり。
「ステッチン―の農家に」〈鴎外舞姫
人や人々を漠然と指していう。
「故づきて聞こゆる―はいとらうたげならむ人の」〈末摘花
ある人のもとを婉曲に指していう。
「かかる―には急ぐ物なりければ、居しづまりなどしたるに」〈手習

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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