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避難指示解除準備区域(読み)ヒナンシジカイジョジュンビクイキ

デジタル大辞泉の解説

ひなんしじかいじょじゅんび‐くいき〔ヒナンシジカイヂヨジユンビクヰキ〕【避難指示解除準備区域】

福島第一原発事故による避難指示区域の一。事故を起こした原子炉冷温停止状態に達した後、それまでの警戒区域・避難指示区域(計画的避難区域)を見直して新たに設定されたもので、放射線の年間積算線量が20ミリシーベルト以下となることが確実であると確認された地域。当面の間、引き続き避難指示が継続されるが、復旧・復興のための支援策を迅速に実施し、住民が帰還できるよう環境整備を目指す。→居住制限区域帰還困難区域

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

避難指示解除準備区域
ひなんしじかいじょじゅんびくいき

2011年(平成23)3月11日の東北地方太平洋沖地震により発生した東京電力福島第一原子力発電所事故に伴い、当面の間、住民は避難を続けるものの、一日でも早い自宅帰還を目ざす地域。住民の生命・身体への危険を防ぐため、政府が立入りを原則制限・禁止する避難指示区域の一つである。政府が住民に対し、自宅への寝泊まりは原則として認めないものの、一時帰宅のほか事業再開や営農・営林の再開などを認めると指定した地域である。指定開始時点(2012年3月)で1年間の積算放射線量が20ミリシーベルト以下となることが確認されており、国際原子力機関(IAEA)など国際機関の基準に照らして、20ミリシーべルト以下ならば人体に影響はないと判断した。
 避難指示解除準備区域では、住民は主要道路の通過交通のほか、一時帰宅、インフラ復旧や防災などの公益目的の立入りができる。また例外的に、年末年始やお盆などの短期間に限った特例宿泊や、帰還のための準備宿泊を認めている。製造業や金融機関、ガソリンスタンド、農業などの再開のほか、これに関連する保守・修繕、運送業務も認める。ただし病院、福祉・介護施設などの事業については、再開準備のみに限定する。同区域に一時的に立ち入る場合、防護服着用や線量計所持は原則不要である。区域内の住民には精神的損害に対する賠償として、一人当り840万円を支払う。もっとも広域が避難指示解除準備区域に指定された2013年8月時点で、福島県の田村市、南相馬(みなみそうま)市、大熊(おおくま)町、川俣(かわまた)町、富岡(とみおか)町、浪江(なみえ)町、楢葉(ならは)町、双葉(ふたば)町、飯舘(いいたて)村、葛尾(かつらお)村、川内(かわうち)村の11市町村の一部が該当していた。政府は2015年6月、避難指示解除準備区域を2017年3月までに解除する方針を決めたが、2017年4月1日時点で、大熊町と双葉町のそれぞれ一部がまだ避難指示解除準備区域に指定されている。[矢野 武]

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