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郷土意識 きょうどいしき

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世界大百科事典 第2版の解説

きょうどいしき【郷土意識】

郷土に対する自意識として形成される観念。郷土はある個人の生まれ育った土地であるとともに,生活様式や思考形成など自己の人格形成がなされる場でもある。郷土の自然環境社会環境はその土地独自のものであり,その個人にとっては非代替的価値をもち,自己のアイデンティティを確立するうえでの重要な一要因となる。したがって,緊密な生活環境をもつ地域社会ほど郷土意識は均一であり,堅固である。しかし,この郷土意識は流動性の乏しい村落社会においておのずと形成されるものではない。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

郷土意識
きょうどいしき

郷土(故郷、家郷)は人々が生まれ育った土地であるが、その土地で自分の人格や個性が形成されたという自覚に基づく感情を郷土意識という。日本人はとくに郷土意識が強いといわれることがあるが、その源泉は農耕生活にあると思われる。郷土の村落は、耕地、山、川、海の自然的環境や伝統的で一体的な文化を共有し、家を単位とした生活を共有する、永続的な共同体であった。それはきわめて強固な社会であっただけに、よくも悪くも人々がその分身であり同類であるような意識を生む基盤になったのである。近代以降はとくに、都市化が進み、出郷者が多くなって、異郷の地での郷土意識は高められた。また、郷土にとどまっていても、外部との接触が多くなってきて、やはり郷土意識つまり愛郷心も強められた。この傾向はけっして消失していないが、都市化が全国に拡大し、村落共同体も解体し、「家郷喪失の時代」に入った現在、郷土意識はやはり大きく変質してきているといえそうである。[高橋勇悦]
『高橋勇悦著『家郷喪失の時代』(1975・有斐閣)』

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