隗より始めよ(読み)カイヨリハジメヨ

  • かい
  • より 始(はじ)めよ
  • 隗(かい)より始(はじ)めよ

デジタル大辞泉の解説

《中国の戦国時代、郭隗(かくかい)燕(えん)昭王者の求め方を問われて、賢者を招きたければ、まず凡庸な私を重く用いよ、そうすれば自分よりすぐれた人物が自然に集まってくる、と答えたという「戦国策策の故事から》大事業をするには、まず身近なことから始めよ。また、物事は言い出した者から始めよということ。

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とっさの日本語便利帳の解説

国王から賢士を得たいと相談され、賢士を招きたいなら、まずわたし(郭隗)から始めてほしいと訴えた故事から。それを見て、わたしより賢なる者がやってくるでしょう、と。

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大辞林 第三版の解説

戦国策燕策にある郭隗かくかいの故事。隗が燕の昭王に、賢臣を求めるならまず自分のようなつまらない者を登用せよ、そうすれば賢臣が次々に集まって来るだろうと言ったことから
遠大な事をするには、手近なことから始めよ。
転じて、事を始めるには、まず自分自身が着手せよ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

大事をなすには手近なことから着手せよとの意、転じて、いいだした者から始めよとの意。中国戦国時代、燕(えん)の昭王が天下に人材を求めたとき、遊説者の郭隗(かくかい)が王に「昔、王から名馬を求めてこいと千金を託された馬丁が、遠方まで出かけて行って死馬の骨を五百金を投じて買って帰った。王がそれをなじると、『死馬の骨ですら五百金で買う王なら、生きた馬はきっと高価に買ってくれるだろうと、いまに天下の名馬が王のもとに集まってくるに違いない』と答え、はたして王は千里一駆けの名馬を三頭も求めることができた」というたとえ話を語り、「これと同様に、賢者を招こうとするなら、まず私のようにあまり優秀でない者を優遇することから始めるのがよい。そうすれば、秀(すぐ)れた賢人が王のもとに続々と集まってくる」と説いた、と伝える『戦国策』や『史記』の故事による。[田所義行]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典の解説

(中国の戦国時代、郭隗(かくかい)が燕の昭王に賢者を用いる法を聞かれた時に、「今王誠欲士、先従隗始、隗且見事、況賢於隗者乎」と答えたという、「戦国策‐燕策」にみえる故事から) 「賢者を招きたいならば、まず自分のようなつまらない者をも優遇せよ、そうすればよりすぐれた人材が次々と集まってくるであろう」という意。転じて、遠大な計画も、まず手近なところから着手せよの意にいう。また、物事はまず言い出した者から、やり始めるべきだとの意でも用いられる。
※義血侠血(1894)〈泉鏡花〉四「『多少酒手を奮(はづ)みまして、最(もう)一骨折ってもらはうぢゃございませんか。何卒(どうぞ)御賛成を願ひます』渠(かれ)は直に帯佩(おびさげ)の蟇口を取出して〈略〉やがて銅貨三銭を以て隗(クヮイ)より始(ハジ)めつ」

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