デジタル大辞泉
「零れ落ちる」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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こぼれ‐お・ちる【零落】
- 〘 自動詞 タ行上一 〙
[ 文語形 ]こぼれお・つ 〘 自動詞 タ行上二段活用 〙 - ① 水、涙などがあふれて落ちる。流れ落ちる。
- [初出の実例]「その石の上に走りかかる水は、小柑子・栗の大きさにてこぼれおつ」(出典:伊勢物語(10C前)八七)
- ② 物があふれて落ちる。はみ出て落ちる。
- [初出の実例]「積んでいるトラックからこぼれ落ちるのもあるだろう」(出典:二人の友(1960)〈庄野潤三〉四)
- ③ 花や葉などが散って落ちる。散乱する。
- [初出の実例]「風のいとさわがしく吹きて、黄なる葉どもの、ほろほろとこぼれおつる、いとあはれなり」(出典:枕草子(10C終)一九九)
- ④ 表情や態度などにあふれて出る。外に現われる。
- [初出の実例]「裾まで愛敬のこぼれおちたるやうに見ゆる、御もてなしなども」(出典:源氏物語(1001‐14頃)竹河)
- ⑤ 今までの主従関係を離れる。
- [初出の実例]「今度京の敵を追ひ落とす程ならば、元弘の如く、天下の武士皆こぼれ落て、附き順ひ進らせんずらん」(出典:太平記(14C後)三七)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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