デジタル大辞泉 「落込む」の意味・読み・例文・類語 おち‐こ・む【落(ち)込む】 [動マ五(四)]1 落ちて、中のほうへ入る。おちいる。「穴に―・む」2 周囲より、その部分だけがへこむ。くぼむ。「やせて目が―・む」3 成績・業績などが悪い状態になる。目立って下がる。「景気が―・む」4 気持ちがめいる。ふさぎこむ。「失恋して―・む」[類語]落ちる・陥る・落っこちる・下がる・沈む・下降する・降下する・沈下する・低下する・低落する・下落する・落下する・落馬する・落輪する・脱輪する・墜落する・失墜する・滑落する・転落する・崩落する・滑り落ちる・転げ落ちる・崩れ落ちる・零れ落ちる・零れる 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「落込む」の意味・読み・例文・類語 おち‐こ・む【落込】 〘 自動詞 マ行五(四) 〙① 落ちて低い所や物の中にはいる。はまる。[初出の実例]「敷蒲団の数多く且柔らかにして人の体(たい)は其中に落込む程のことなれば」(出典:西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉三)② 深くくぼむ。一段と低くなる。[初出の実例]「九重嶺の高原が急に頽(オチ)こんで居て」(出典:忘れえぬ人々(1898)〈国木田独歩〉)③ よくない状態になる。(イ) ある程度より低い状態になる。[初出の実例]「いま低く落ち込んでいるイギリス経済の床を」(出典:ものの見方について(1950)〈笠信太郎〉イギリス)(ロ) 心を奪われて動きのとれない状態になる。おちいる。「危険におちこむ」[初出の実例]「二葉やのお角に心から落込んで、かけ先を残らず使ひ込み」(出典:にごりえ(1895)〈樋口一葉〉四)④ 自然に手にはいる。[初出の実例]「欧羅巴の民間に落た巨額の金、それはやがて我等の国に落ち込んで来るものだ」(出典:金(1926)〈宮嶋資夫〉一)⑤ 納得する。わかる。[初出の実例]「あっ、さうか、あれか、と腹に落ち込ませたく」(出典:八十八夜(1939)〈太宰治〉)⑥ 気持が暗くなる。気分の沈んだ状態になる。[初出の実例]「ホテルに戻った時、僕はすっかり落ちこんでしまっていた」(出典:普通の生活(1984)〈景山民夫〉マニラ・イン・ザ・レイン)⑦ 取引相場で、基準値段や円台より下がる。台を割る。相場が予想以上の水準に下落する。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例