青史(読み)セイシ

デジタル大辞泉 「青史」の意味・読み・例文・類語

せい‐し【青史】

《紙のない時代青竹の札をあぶって文字を記したところから》歴史歴史書記録
[類語]歴史史実通史編年史年代記ヒストリークロニクル

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精選版 日本国語大辞典 「青史」の意味・読み・例文・類語

せい‐し【青史】

〘名〙 (紙のない時代、青竹の札(ふだ)をあぶってあぶらを抜き、その上に書いたところから) 歴史。記録。史乗
※本朝文粋(1060頃)一一・翫鶯花詩序〈小野篁〉「赤春効祥。青史勒事」
童子問(1707)下「故不其例、可衊青史」 〔江淹‐獄中上建平王書〕

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普及版 字通 「青史」の読み・字形・画数・意味

【青史】せいし

歴史。古くは汗青竹簡)にしるした。唐・杜甫〔十八)に贈る〕詩 古人、日に已にきも 、字泯(ほろ)びず

字通「青」の項目を見る

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「青史」の意味・わかりやすい解説

青史
せいし

歴史や記録のこと。殺青(さっせい)、汗青(かんせい)、汗簡(かんかん)ともいう。紙が発明される以前の古代中国では、青竹で簡札(竹簡)をつくり、これを火であぶって油を抜き、青みをとってから、これに漆で字を書いて書物としていたので、この名がある。李白(りはく)の「四皓(しこう)の墓を過ぐるの詩」に「青史に旧名伝わる」とあり、白楽天の「浩歌行(こうかこう)」に「青史の功名何(いず)れの処(ところ)にかある」とあるのは、いずれも青史の語を歴史の意に用いたものである。

[田所義行]

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