(読み)かもめ

精選版 日本国語大辞典「鴎」の解説

かもめ【鴎】

[1] 〘名〙
① カモメ科の鳥のうち、海辺または海上で見られる白色中型で嘴(くちばし)の大きな鳥の総称。世界に約四五種あり、日本ではカモメ、ウミネコのほかに、ユリカモメ、セグロカモメなど二〇種が見られる。河口や港口などに集まって飛び、水面に浮かぶ塵芥や浜に打ち上げられた動物などを食べる。はまねこ。かごめ。ごめ。ねこどり。しろかも。
② カモメ科の海鳥。全長約四五センチメートル、翼開張約一一五センチメートル。体は白色で、翼は青灰色。くちばしと足は黄色で、足には水かきがある。幼鳥は全体に灰褐色の斑点があり嘴は黒い。ウミネコによく似ているが、やや小形で、尾に黒帯がなく、嘴の先に斑がない点で区別される。海上を飛びイワシなどの魚や貝を食べる。シベリア、千島列島などで繁殖し、冬、日本各地の沿岸に渡来する。
※続日本後紀‐承和元年(834)三月辛未「是夕。当于中禁之上。有飛鳴者。其声似世俗所謂海鳥鴨女者
③ 「かもめづと(鴎髱)」の略。
※雑俳・秋の月(1743)「鴎をば盥へとばすあらひ髪」
④ 裃(かみしも)の肩衣(かたぎぬ)の裁ち方の名。背の裾(すそ)を曲線にくった裁ち方。また、そのような仕立てを「かもめじたて」という。〔随筆・守貞漫稿(1837‐53)〕
[2] (原題Čajka) 戯曲。四幕。チェーホフ作。一八九六年初演。日本では大正一一年(一九二二)水谷八重子らの研究座が有楽座で初演。

かまめ【鴎】

〘名〙 =かもめ(鴎)
※万葉(8C後)一・二「国原は 煙立ち立つ 海原は 加万目(カマめ)立ち立つ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉「鴎」の解説

かもめ【×鴎】

チドリ目カモメ科の鳥。全長約45センチ。背が灰色のほかは白く、くちばし・足が黄色。ユーラシア・北アメリカ北部に分布。日本には冬鳥として海岸や港に渡来する。
チドリ目カモメ科の鳥のうちアジサシ類以外の総称。海岸・川・湖などにすみ、翼は長めで先がとがり、飛翔力がある。体色はほとんどが白や灰色。動物の死体などさまざまなものを餌とする。ウミネコユリカモメセグロカモメなどを含む。ごめ。
[補説]作品名別項。→かもめ

かもめ[書名・曲名]

《原題、〈ロシア〉Chaykaチェーホフ作の戯曲。4幕。1896年発表。青年トレープレフや女優志願の娘ニーナを中心に、19世紀末のインテリゲンチアの苦悩を新しい形式と手法をもって描く。
愛媛県出身の歌人、石榑千亦(いしくれちまた)の第2歌集。大正10年(1921)刊。
歌謡曲。歌手、浅川マキの代表曲。昭和44年(1969)発表。寺山修司作詞、山木幸三郎作曲。

かまめ【×鴎】

カモメの古名。
「海原(うなはら)は―立ち立つ」〈・二〉

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