(読み)カモメ

デジタル大辞泉 「鴎」の意味・読み・例文・類語

かもめ【×鴎】

チドリ目カモメ科の鳥。全長約45センチ。背が灰色のほかは白く、くちばし・足が黄色。ユーラシア・北アメリカ北部に分布。日本には冬鳥として海岸や港に渡来する。
チドリ目カモメ科の鳥のうちアジサシ類以外の総称。海岸・川・湖などにすみ、翼は長めで先がとがり、飛翔力がある。体色はほとんどが白や灰色。動物の死体などさまざまなものを餌とする。ウミネコユリカモメセグロカモメなどを含む。ごめ。
[補説]作品名別項。→かもめ
[類語]海猫百合鴎

かもめ[書名・曲名]

原題、〈ロシアChaykaチェーホフ作の戯曲。4幕。1896年発表。青年トレープレフや女優志願の娘ニーナを中心に、19世紀末のインテリゲンチア苦悩を新しい形式と手法をもって描く。
愛媛県出身の歌人石榑千亦いしくれちまたの第2歌集。大正10年(1921)刊。
歌謡曲歌手浅川マキの代表曲。昭和44年(1969)発表。寺山修司作詞、山木幸三郎作曲。

かまめ【×鴎】

カモメ古名
海原うなはらは―立ち立つ」〈・二〉

かもめ[列車名]

西九州新幹線で運行されている特別急行列車の愛称。令和4年(2022)運行開始。武雄たけお温泉駅・長崎駅間を結ぶ。

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精選版 日本国語大辞典 「鴎」の意味・読み・例文・類語

かもめ【鴎】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. カモメ科の鳥のうち、海辺または海上で見られる白色中型で嘴(くちばし)の大きな鳥の総称。世界に約四五種あり、日本ではカモメ、ウミネコのほかに、ユリカモメ、セグロカモメなど二〇種が見られる。河口や港口などに集まって飛び、水面に浮かぶ塵芥や浜に打ち上げられた動物などを食べる。はまねこ。かごめ。ごめ。ねこどり。しろかも。
    2. カモメ科の海鳥。全長約四五センチメートル、翼開張約一一五センチメートル。体は白色で、翼は青灰色。くちばしと足は黄色で、足には水かきがある。幼鳥は全体に灰褐色の斑点があり嘴は黒い。ウミネコによく似ているが、やや小形で、尾に黒帯がなく、嘴の先に斑がない点で区別される。海上を飛びイワシなどの魚や貝を食べる。シベリア千島列島などで繁殖し、冬、日本各地の沿岸に渡来する。
      1. [初出の実例]「是夕。当于中禁之上。有飛鳴者。其声似世俗所謂海鳥鴨女者」(出典:続日本後紀‐承和元年(834)三月辛未)
    3. かもめづと(鴎髱)」の略。
      1. [初出の実例]「鴎をば盥へとばすあらひ髪」(出典:雑俳・秋の月(1743))
    4. (かみしも)の肩衣(かたぎぬ)の裁ち方の名。背の裾(すそ)を曲線にくった裁ち方。また、そのような仕立てを「かもめじたて」という。〔随筆・守貞漫稿(1837‐53)〕
  2. [ 2 ] ( 原題[ロシア語] Čajka ) 戯曲。四幕。チェーホフ作。一八九六年初演。日本では大正一一年(一九二二)水谷八重子らの研究座が有楽座で初演。

かまめ【鴎】

  1. 〘 名詞 〙かもめ(鴎)
    1. [初出の実例]「国原は 煙立ち立つ 海原は 加万目(カマめ)立ち立つ」(出典:万葉集(8C後)一・二)

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動植物名よみかた辞典 普及版 「鴎」の解説

鴎 (カモメ)

学名:Larus canus
動物。カモメ科の渡り鳥

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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