麗水(読み)れいすい(英語表記)(R)Yǒsu

改訂新版 世界大百科事典 「麗水」の意味・わかりやすい解説

麗水 (れいすい)
(R)Yǒsu

韓国,全羅南道の南海岸にある都市。人口30万3233(2000)。前面の突山島が風波を防ぐ絶好の港に恵まれ,李朝時代には海防上の要地として水軍が置かれ,豊臣秀吉軍の侵入の際,李舜臣の活躍した古戦場として知られる。近代に入ってからは南海諸島への海上交通,近海漁業基地として商業都市となった。1948年,南朝鮮単独選挙に反対して蜂起した済州島民鎮圧のために出動した海軍の反乱事件で有名である(麗水・順天反乱事件)。麗水から統営市(旧忠武市)沖合閑山島へ至る閑麗水道一帯は海の国立公園に指定され,定期遊覧船が回航されている。98年に麗川市を吸収合併,人口約33万(1999)。
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百科事典マイペディア 「麗水」の意味・わかりやすい解説

麗水【れいすい】

韓国,全羅南道の南東端,麗水半島の先端にある港湾都市。南に突山島・金鰲島,東に南海島があって自然の防波堤をなす良港。1922年光州線,1936年全羅線の開通により,木浦と並んで日本との交易港として繁栄。解放後に開港場となった。市の西側18kmのところに,石油化学主体とする麗川工業団地がある。港には中東からの原油タンカーが横着けされる。また沿岸漁業の中心地でもある。閑麗海上国立公園の起点。27万8000人(2005)。
→関連項目閑麗水道

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