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黄櫨染 こうろぜん

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色名がわかる辞典の解説

こうろぜん【黄櫨染】

色名の一つ。淡くみがかった茶色。ウルシ科ハゼの若芽の煎汁せんじゅう蘇芳すおうを重ね染めし、酢、灰などを用いて染色した色。嵯峨さが天皇(786~842年)以来、天皇が儀式で着用するほうの色と定められ、もっとも厳格な禁色きんじきであった。今上きんじょう天皇も着用する。太陽の光をを象徴し、光の当たり具合で色が変化するという非常に複雑で奥の深い染色とされ、染めるたびに少しずつ異なるという。現代では染色作家たちが取り組み、それに近い色を実現している。

出典|講談社
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デジタル大辞泉の解説

こうろ‐ぜん〔クワウロ‐〕【黄×櫨染】

染め色の名。黄色みがかった茶色。黄櫨(はぜ)の樹皮と蘇芳(すおう)の心材の煎汁に、灰汁(あく)・酢などを混ぜて染めたもの。嵯峨天皇以来、天皇の袍(ほう)に用いられる。

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世界大百科事典 第2版の解説

こうろぜん【黄櫨染】

染色の一種。平安時代以来天皇の位袍(いほう)の染色で,その染料は《延喜式》の縫殿寮雑染用度によると〈黄櫨(きはぜ)綾一疋,櫨十四斤,蘇芳(すおう)十一斤……〉とあり,赤みを帯びた黄色である。《日本紀略》弘仁11年(820)2月1日の条に,朔日の受朝や聴政をはじめ,奉幣,大小諸会のとき,あるいは外国の使を受ける場合などに黄櫨染衣を用いるとある。なお天皇のにはこのほか麴塵(きくじん)の袍があり,これは〈あをいろ〉と称して位袍より略式のものとして賭弓(のりゆみ)や弓場始(ゆばはじめ)の時などに用いられ,蔵人などにも与えている。

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大辞林 第三版の解説

こうろぜん【黄櫨染】

染め色の名。黄色みを帯びた茶色。黄櫨はぜと蘇芳すおうの煎汁に灰汁あくと酢を加えて染めた色。嵯峨天皇以降、天皇の袍ほうの色。黄櫨。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

黄櫨染
こうろぜん

染色の名。黄がかった茶色で、天皇が用いる束帯(そくたい)の袍(ほう)地に染められる。中国・唐より伝えられ、帝王の服色として太陽の色を象徴する赭黄(しゃおう)に倣ったものといわれる。これは禁色(きんじき)で、他の者の使用は許されなかった。黄櫨染の名が文献にみられる最初は、『日本後紀』嵯峨(さが)天皇の弘仁(こうにん)11年(820)正月の詔にある「元正受朝則用袞冕十二章、朔日受朝大小諸会則用黄櫨染衣」である。『延喜式(えんぎしき)』によると、櫨(はぜ)と蘇芳(すおう)によって染められ、「黄櫨綾一疋。櫨十四斤。蘇芳十一斤。酢二升。灰三斛。薪八荷」とある。なお続いて「帛一疋。紫草十五斤。酢一升。灰一斛。薪四荷」とあるのは、黄櫨染御袍の裏地の紫染めについて記したものであって、紫草で黄櫨染をしたわけではない。一般に位袍は表地、裏地とも同色であるが、黄櫨染御袍に限って裏地を紫や二藍(ふたあい)色とするのが故実である。[高田倭男]

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世界大百科事典内の黄櫨染の言及

【ハグマノキ】より

…花序の毛の色でいくつかの園芸品種が作出されている。心材は硬く黄色で,器具の製作や古くからの黄櫨染(こうろぜん)の原料に利用された。葉や樹皮はタンニン原料や薬用にされる。…

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