① ウルシ科の落葉高木。昔、琉球から渡来したもので、実から蝋(ろう)を採るために栽培されていたものが野生化し、今では、本州の関東以西・四国・九州の暖地に生える。高さ一〇メートル、径六〇センチメートルに達する。葉は奇数羽状複葉で七~一五枚の小葉からなり、枝先に密に互生し、秋に紅葉する。雌雄異株。初夏、葉腋から長さ約一〇センチメートルの円錐花序を下垂し、小さな黄緑色の五弁花が群がって咲く。果実は径約一センチメートルの楕円形で白く熟し、蝋が採れる。材は器具用。漢名、紅包樹。はぜ。はじ。はじのき。ろうのき。りゅうきゅうはぜ。はにじ。〔書言字考節用集(1717)〕