SGML(読み)エスジーエムエル(英語表記)SGML

翻訳|SGML

デジタル大辞泉 「SGML」の意味・読み・例文・類語

エス‐ジー‐エム‐エル【SGML】[standard generalized markup language]

standard generalized markup languageマークアップ言語の一。文書データのレイアウト修飾論理・意味構造を決められたマークによって記述するための規格。文書の題名・章・節といった構造にそれぞれマークをつけておき、文書情報をデータベースとして利用できるようにするためのもので、電子出版分野などで注目され、ISO(国際標準化機構)の定める国際規格となっている。ウェブページの作成に使われるHTMLXMLはこれを簡略化したもの。

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図書館情報学用語辞典 第5版 「SGML」の解説

SGML

ISOによって1986年に定められた自己記述可能な汎用のマークアップ言語.文書構造を記述するための言語であり,レイアウト情報は記述しない.特徴は文書作成者がその文書独自の構造を表現する規則を作成できることである.HTMLはSGMLに基づいているが,ウェブページの記述に特化してSGMLの自己記述可能な部分を省略しており,汎用性に欠ける.XMLもSGMLに基づいているが,拡張性を損なわないような簡略化が行われている.

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「SGML」の意味・わかりやすい解説

SGML
エスジーエムエル

標準一般化マークアップ言語。standard generalized markup languageの略。文書を電子化するときの規約の一つ。IBMのチャールズ・ゴールドファーブらが 1985年に発表,国際標準化機構 ISOによって国際規格となった。コンピュータオペレーティングシステム OS,ソフトウェアの種類に左右されることなく,文書の論理,意味の構造を,簡単な命令タグ)を文書中に埋め込むことによって指定する。たとえば,人名ならば <PERSON>名前</PERSON>などと指定し,あとで人名索引をつくるときにこのタグを利用する。ワールド・ワイド・ウェブ WWWホームページをつくる HTML,その拡張である XMLにとって SGMLは親にあたる。

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百科事典マイペディア 「SGML」の意味・わかりやすい解説

SGML【エスジーエムエル】

standard generalized markup languageの略。1986年に制定され国際規格となった,文書をコンピューター上で扱うための言語であり,文書データの多角的利用と異機種間の文書交換を目的とした表現形式。ネットワークを介して商取引を行うCALSシステムで国際標準フォーマットになっている。文書要素のうち論理構造や内容を表現する部分に着目し,そこにタグとよばれる文字列を書き加えて識別する。例えば文書中に出てくるタイトル,人名など構造上あるいは意味上重要な部分にあらかじめ決められたタグで印をつけておくと,後でその部分だけを抜き出して抄録にまとめたり,索引を作るといった利用ができる。出力体裁はこれとは別に出力媒体に合わせて後で指示する。

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「SGML」の解説

SGML

電子出版物や大量の文書を処理するために、ISOによって定義されたマークアップ言語。文章中にタグを付け、それぞれの文章がどの構成要素にあたるかを表記する。なお、HTMLはSGMLを簡略化し扱いやすくしたものである。

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DBM用語辞典 「SGML」の解説

スタンダダイズド・ジェネラライズド・マークアップ・ランゲージ【SGML Standardized Generalized Markup Language】

電子情報の出版、移行に関する国際規準。航空機、自動車のシステムや、国防、電子工学、政府のシステム、出版社、調査、通信業界といった正式書類を大量に作成する産業で使われている。

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世界大百科事典(旧版)内のSGMLの言及

【電子ドキュメント】より

…紙を模倣した電子ぺーパー型の電子ドキュメントと異なり,独立した論理構造によりドキュメントを情報資源として取り扱えるばかりでなく,表示形式やスタイルを切り替えることにより読み手のニーズにそったレイアウトを自在に提供できる能力をもつ第二世代の電子ドキュメントであり,構造化ドキュメントと総称される。構造化ドキュメントの代表例は,SGMLである。応用分野としては,CALS等が挙げられる。…

※「SGML」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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