小平(読み)コヒラ

デジタル大辞泉 「小平」の意味・読み・例文・類語

こ‐ひら【小平】

建築で、長方形のこと。
寄棟造よせむねづくの民家で、側にある三角形の屋根面。

こだいら〔こだひら〕【小平】

東京都中部の市。武蔵野台地にあり、学園・住宅都市として発展。人口18.7万(2010)。

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精選版 日本国語大辞典 「小平」の意味・読み・例文・類語

こ‐びら【小平】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「こひら」とも )
  2. 長方形。矩形(くけい)
  3. 羽子板の大きさをいう語。
    1. [初出の実例]「羽子板には大さによって並物(一尺二寸)小平(コヒラ)一尺三寸)〈略〉の差別あり」(出典:東京年中行事(1911)〈若月紫蘭〉一月暦)

こだいらこだひら【小平】

  1. 東京都中部、武蔵野台地にある地名。青梅(おうめ)街道、五日市街道に沿って発展し、現在はJR武蔵野線西武鉄道の四線が通じる。宅地、学園、工場の進出により発達。昭和三七年(一九六二)市制。

こ‐びらこ【小平】

  1. 〘 名詞 〙 アジの幼魚の異称。〔物類称呼(1775)〕

こだいらこだひら【小平】

  1. 姓氏の一つ。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「小平」の意味・わかりやすい解説

小平(市)
こだいら

東京都のほぼ中央部、武蔵野(むさしの)台地にある市。1962年(昭和37)市制施行。明暦(めいれき)年間(1655~1658)岸村(現、武蔵村山市岸)の小川九郎兵衛が小川村を開いたのが開発の始まりで、この小川と台地の平らかなことから地名がつけられたという。西武鉄道新宿線、同多摩湖線、同国分寺線、同拝島線およびJR武蔵野線が通り、東西方向に青梅(おうめ)・五日市(いつかいち)の両街道が横貫し、南北方向に小金井・府中の両街道が縦貫している。

 小川村に続いて、享保(きょうほう)年間(1716~1736)には大沼、野中、鈴木、小川、回田(めぐりた)の各新田が開発された。現在も青梅街道沿いのケヤキ並木、短冊型の地割に当時の名残(なごり)をしのぶことができる。市の北西境を野火止用水(のびどめようすい)が流れ、南部を玉川上水が流れ、一部に武蔵野のおもかげを残す。関東大震災(1923)後、住宅地としての開発が始まったが、とくに第二次世界大戦後、急激に発展した。ナシ、ウドなどの農業があるが、日立製作所ブリヂストンなどの近代工場、一橋(ひとつばし)大学小平キャンパス、津田塾大学武蔵野美術大学などの学園、小平霊園やゴルフ場などがあり、住宅地のほかにも種々の都市化現象がみられる。中心商店街の形成はみられないが、私鉄駅周辺に小売店があり、住宅団地付近には大規模小売店が進出している。面積20.51平方キロメートル、人口19万8739(2020)。

[沢田 清]

『『郷土こだいら』(1967・小平市)』『『郷土こだいら総索引』(1989・小平市)』『『小平市史料集1~11』(1993~1999・小平市)』



小平(町)
おびら

北海道北西部、留萌(るもい)振興局管内の町。1966年(昭和41)町制施行。日本海に面し、天塩(てしお)山地が海に迫り、高い海岸段丘、海食崖(がい)が発達する。狭い砂浜に沿って国道232号が走る。旧国鉄羽幌(はぼろ)線は1987年廃止、バスに転換した。森林面積が町域の90%を占めており、国有林が多い。小平蘂川(おびらしべがわ)などの河谷には水田があるが、メロン・カボチャ栽培などとの混合経営が進んでいる。鬼鹿(おにしか)、臼谷(うすや)に漁港があり、かつてはニシン漁で繁栄したが、現在はホタテガイ養殖などの沿岸漁業が行われる。ニシン番屋の旧花田家番屋は国指定重要文化財。小平蘂川上流に小平ダムが完成(1992)、おびらしべ湖が誕生した。面積627.22平方キロメートル、人口2994(2020)。

[岡本次郎]


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改訂新版 世界大百科事典 「小平」の意味・わかりやすい解説

小平[市] (こだいら)

東京都中部の市。1962年市制。人口18万7035(2010)。都心から西へ25km,多摩地区北東部にある。小平の開発は,武蔵野の新田開発の一環として小川九郎兵衛によって明暦年間(1655-58)に始められた。青梅・五日市両街道に沿う集落は美しいケヤキ並木,防風林をめぐらした農家,道路に直角の短冊状の地割り,道路に沿った用水路など,武蔵野の新田集落の形態を代表する。明治初期までは大麦,小麦,アワなどの穀類を主とする畑作農業地帯であったが,その後養蚕が導入された。一方,市域内を西武鉄道の新宿線,国分寺線,多摩湖線,拝島線,JR武蔵野線などが通ることからしだいに東京の近郊住宅地として開け,昭和初期に東京商科大学予科(現,一橋大分校),津田英学塾(現,津田塾大)が移転してきたためさらに住宅地化が進んだ。市内にはブリヂストンタイヤ東京工場などの大工場も立地する。北部には都立小平霊園がある。
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小平[町] (おびら)

北海道北西部,留萌支庁留萌郡の町。1956年鬼鹿(おにしか)村が小平村に編入し,66年町制。人口3717(2010)。日本海に面し,天塩山地が海にせまる。海岸部には高い海岸段丘があるが,海食崖で終わり,その下に狭い砂浜があり,国道がここを通る。1782年(天明2)松前藩の場所請負人栖原角兵衛がニシン漁場を開いた臼谷は町域の南端にあたり,港町(旧鬼鹿)と臼谷には漁港がある。港町の南2kmに1905年に建てられた小樽の網元花田家の番屋があり,ニシン漁の最盛期には250人の漁夫を収容したもので,重要文化財に指定されている。森林面積が大半を占め,過半は国有林。小平蘂(おびらしべ)川などの河谷は水田地帯となっている。
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百科事典マイペディア 「小平」の意味・わかりやすい解説

小平[市]【こだいら】

東京都中部の市。1962年市制。武蔵野台地の中央にあり,江戸時代の新田集落から発達。昭和初期津田英学塾(現・津田塾大学),東京商大予科(現・一橋大分校),武蔵野美術大学などが移転して以来住宅地化した。近年,集団住宅やタイヤ,電気機器などの工場が誘致され,近郊都市として急激に発展。武蔵野線,西武鉄道の新宿・多摩湖・国分寺・拝島各線が通じる。北部に小平霊園がある。20.51km2。18万7035人(2010)。
→関連項目津田塾大学

小平[町]【おびら】

北海道留萌郡の町。留萌市の北隣で日本海に面する。農林業を中心とする小平と,漁村の鬼鹿(おにしか)が主集落。米,メロンを産し,漁業は沿岸漁業を中心とするが,ホタテの養殖なども行う。1983年より再び石炭の採掘が始まった。627.22km2。3717人(2010)。

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