輝く(読み)カガヤク

デジタル大辞泉 「輝く」の意味・読み・例文・類語

かがや・く【輝く/×耀く/×赫く】

[動カ五(四)]《古くは「かかやく」》
まばゆいほどきらめく。きらきら光る。光を放つ。「ネオンが―・く」
生き生きとして明るさがあふれる。「希望に―・く未来
名誉や名声を得て華々しい状態にある。名が上がる。威光が現れる。「栄冠に―・く」
恥ずかしがる。まばゆく思う。
「見苦しげなる人々も、―・き隠れぬるほどに」〈総角
[類語]光る光り輝くきらめくひらめまたた照る照らす照り輝く照りえる照り付けるきらつくぎらつく発光する一閃いっせんする反照する

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「輝く」の意味・読み・例文・類語

かがや・く【輝・耀】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 カ行五(四) 〙 ( 古くは「かかやく」 )
    1. まぶしいほど四方に光を発する。きらきらと美しく光る。また、つややかな美しさを発する。
      1. [初出の実例]「妙頗黎の網のごとくして暎(カカヤケ)る金の躯をば」(出典:西大寺本金光明最勝王経平安初期点(830頃)二)
      2. 「山は鏡をかけたるやうにきらきらと夕日にかかやきたるに」(出典:源氏物語(1001‐14頃)浮舟)
    2. ( 「目輝く」の形で ) 美しさ、はなやかさなどのために、まぶしく感じる。
      1. [初出の実例]「絵は常則、手は道風なれば、今めかしうをかしげに目もかかやくまで見ゆ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)絵合)
      2. 「めでたき御装束のにほひをととのへて、めづらしう立ち出で給ふ、目かかやくばかりなり」(出典:浜松中納言物語(11C中)二)
    3. 恥ずかしくて顔をほてらせる。顔を赤くして恥ずかしがる。
      1. [初出の実例]「みぐるしげなる人々もかかやきかくれぬるほどに」(出典:源氏物語(1001‐14頃)総角)
      2. 「女、扇を以て顔に指隠して、かかやくを」(出典:今昔物語集(1120頃か)二七)
    4. (希望などがあって)明るさがあふれる。(名誉や地位などを得て)はなばなしく感じられる。
      1. [初出の実例]「華やかな、耀(カガヤ)いた未来の外は夢にも想像に浮ぶまい」(出典:浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉三)
      2. 「これまでの洋行帰りは、希望に耀(カガヤ)く顔をして」(出典:妄想(1911)〈森鴎外〉)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 カ行四段活用 〙 恥ずかしい思いをさせる。恥をかかせる。
    1. [初出の実例]「昼も夜も来る人を、なにしにかは『なし』ともかかやきかへさむ」(出典:枕草子(10C終)八四)

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