照る(読み)テル

デジタル大辞泉 「照る」の意味・読み・例文・類語

て・る【照る】

[動ラ五(四)]
日や月などが光を発する。光り輝く。「日が―・る」
晴れる。晴天である。「降っても―・っても散歩に出る」
光を受けて美しく輝いて見える。映える。
「秋の夕日に―・る山紅葉」〈文部省唱歌紅葉
能で、能面少し上向きになる。
[類語]光る輝く光り輝くきらめく閃く照らす照り輝く照り付けるぎらつくまたた照りえるきらつく発光する一閃いっせんする反照する

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「照る」の意味・読み・例文・類語

て・る【照】

  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙
  2. 日や月などが光輝を発する。ひかる。
    1. [初出の実例]「朝日弖流(テル)佐田岡辺群居つつ吾が泣く涙やむときもなし」(出典万葉集(8C後)二・一七七)
    2. 「夏は日いたうてり」(出典:前田本枕(10C終)五)
  3. つやよくかがやく。美しく光る。色美しく映える。
    1. [初出の実例]「葉広 斎(ゆ)つ真椿 其(し)が花の 弖理(テリ)(いま)し」(出典:古事記(712)下・歌謡)
    2. 「重閣層台奐(テリ)甚だ麗飾(うるは)しく」(出典:大唐西域記長寛元年点(1163)七)
  4. 晴れる。晴天である。
  5. 能楽で、演者の顔がややあおむいて、面が少し上むきになる。気持が解放されて、喜びの感情が表現される型。⇔曇る。〔わらんべ草(1660)〕

と・る【照】

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙 動詞「てる(照)」の上代東国方言。
    1. [初出の実例]「金門田をあらがきまゆみ日が刀礼(トレ)ば雨を待とのす君をと待とも」(出典:万葉集(8C後)一四・三五六一)

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